後続を完封して重賞タイトルを手にしたクラリティスカイ=東京競馬場
2歳コースレコードを記録し、初代覇者としてその名を刻んだ。「第1回いちょうS・重賞」(芝1600m)は11日、東京11Rに12頭で争われ、4番人気の
クラリティスカイ(栗東・友道)が直線半ばで楽々と抜け出し、1分33秒5のタイムで快勝した。前半3F34秒4と速いラップが刻まれるなか、道中は4番手を追走。勝負どころで前との差を詰めると、直線の急坂を勢い良く駆け上がって堂々と先頭へ。最後まで脚勢を保ち、後続をシャットアウトした。2馬身差の2着は中団から伸びた2番人気の
ネオルミエール、さらに首差の3着には先行策からしぶとく伸びた3番人気の
ミッキーユニバース。単勝1.4倍の1番人気
サトノフラムは中団でスムーズな競馬だったが、直線で伸びがなく10着に敗れた。
ゴールドシップとのコンビで臨んだ先週の凱旋門賞・仏GIは14着と不完全燃焼に終わり唇をかみしめた横山典だが、この日は会心の騎乗を披露。この勝利でJRA通算2500勝も達成し「父(クロフネ)と同じで大跳びなのでスタートには注意した。位置取り、流れ、追いだし(のタイミング)と全てイメージ通りの競馬ができた」と満足そうに振り返る。また、区切りの重賞通算20勝目となった友道師も「いい競馬ができた」とレースぶりを評価した。
昨年までオープン特別として行われていたこのレースは、古くは83年シンボリルドルフや95年
エアグルーヴ、また昨年の
イスラボニータなど多くの名馬を輩出。
クラリティスカイも当然、大きな飛躍が期待される。「朝日杯FS(12月21日・阪神、芝1600m)かホープフルS(12月28日・中山、芝2000m)へ。いずれにしても年内に一戦したい」とトレーナーは暮れの次戦を見据えた。