5番人気スピルバーグが大外から差し切り、天皇賞・秋を制した(撮影:下野雄規)
2日、東京競馬場で天皇賞・秋(3歳上・GI・芝2000m)が行われ、中団の後ろでレースを進めた北村宏司騎手騎乗の5番人気スピルバーグ(牡5、美浦・藤沢和雄厩舎)が、直線で馬群の一番外に出して素晴らしい伸び脚を発揮し、狭い内を抜けてきた2番人気ジェンティルドンナ(牝5、栗東・石坂正厩舎)や、好位追走から一旦は先頭に立つところを見せた1番人気イスラボニータ(牡3、美浦・栗田博憲厩舎)をゴール前で差し切り優勝した。勝ちタイムは1分59秒7(良)。
3/4馬身差の2着はジェンティルドンナとイスラボニータの争いとなったが、ジェンティルドンナに軍配が上がった。アタマ差でイスラボニータが3着。なお、3番人気フェノーメノ(牡5、美浦・戸田博文厩舎)は14着に終わった。
勝ったスピルバーグは、父ディープインパクト、母プリンセスオリビア、その父Lyciusという血統。18頭の出走馬の中で唯一の重賞未勝利馬が見事にGI制覇を果たした。同馬を管理する藤沢和雄調教師、鞍上の北村宏司騎手はともに2006年のヴィクトリアマイルをダンスインザムードで制して以来のGI勝利となった。
【勝ち馬プロフィール】
◆スピルバーグ(牡5)
騎手:北村宏司
厩舎:美浦・藤沢和雄
父:ディープインパクト
母:プリンセスオリビア
母父:Lycius
馬主:山本英俊
生産者:社台ファーム
通算成績:13戦6勝(重賞1勝)
【勝利ジョッキー・北村宏司騎手のコメント】
馬が頑張ってくれました。スタートはそんなに速い馬ではないので、出てからどうコースを取るかというところだったのですが、向正面に入ってからはスムーズに追走できました。(直線では)内の馬がかなり固まっていたので、馬の力を信じて思い切って外に行きました。
新馬を使う前から調教に乗せてもらって、いつも乗るのを楽しみにしていた馬なので、本当に良かったです。これまで休み休み使ってきましたが、大分逞しくなってきたので、無事でいてくれればこれからも結果を出してくれると思います。