12月13日(日)に阪神競馬場で行われる2歳女王決定戦、阪神JF(GI・芝1600m)に美浦から出走する注目馬5頭についての1週前情報。

■メジャーエンブレム(牝2・美浦・田村康仁)について、田村調教師。
「速い時計がすぐに出てしまうので、出さないようにと指示をしました。前走のアルテミスS(2着)を踏まえて、今回から調教の仕方を変えました。スタンド前から出さずに向こう正面から馬場に出し、前に馬を置いて我慢をさせるという調教をしています。ガーッと乗っかかるようには行かずに我慢がきいていましたし、どんなものかなと思ってパッと横に出しても、馬はグーッと収縮して我慢がきいていると乗り手も言っていました。

　多分今回はコントロールがきいていると思いますし、その状態でレースに持っていけると思います。ルメール騎手には今回は矯正しているよと良い報告ができそうですね。輸送は、美浦と牧場の往復をたびたび経験していますし、大丈夫だと思います」

■クードラパン(牝2・美浦・久保田貴士)について、池内一貴調教助手。
「今週(12/2)は田辺騎手に乗ってもらいましたが、欲を言えばもう少し反応してほしいと言っていました。この一追いで変わってくれるのではないかと思います。来週もジョッキーに乗ってもらって、感触を確かめてもらう予定です。

　気性面に危うい面はありますが、競馬ではそういう面は出さずにしっかり走ってくれます。長くトレセンに置いての調整は気性面を考えると少し怖いので、一戦使ったら放牧に出すという形を取ってきました。一戦一戦、レースも上手になっていますし、今回の放牧で肉体的にしっかりしてきましたし、確実に成長しています。阪神外回りの1600mならコースも気にしないでしょう。混戦だと思いますし、この馬にもチャンスはあるのではないかと思います」

■ペルソナリテ(牝2・美浦・相沢郁)について、柴田大知騎手。
「前走の新潟2歳S(GIII・4着)は、(稍重の)馬場が応えたかなという感じです。馬格がないですし、走る時のストライドが大きいので脚をとられていましたから、良馬場でやりたいですね。今週(12/2)の追い切りは馬場が悪くて、ストライドが大きいこともあってノメッていました。併せた馬も動く馬でしたから相手が先着しましたが、しっかりと追い切りができたと思います。

　休み明けになりますが、状態も良いですね。休む前と比べても体は大きくなっていないので、これから古馬になってもう少し体が増えてくれればと思います。ただ小さい馬ですけど、根性はありますね。切れる脚がありますし、瞬発力勝負になってもヒケはとらないと思いますので、阪神コースも合うと思います。メンバーは揃いますが、この馬も力はあると思っていますので、楽しみです」

■ウインファビラス(牝2・美浦・畠山吉宏)について、畠山調教師。
「1週前追い切りは、走る古馬を前に置き、その馬を追いかける内容でした。それなりの負荷をかけ、ジョッキーも追ってからの反応が良かったと言っていました。太め感もないですし、馬の状態を見ながら来週調整をしていけば十分でしょう。土曜朝に美浦を出発して阪神競馬場で一泊して競馬に臨みますが、福島と新潟でその輸送の流れを経験していますし、問題ないと思います」

■メジャータイフーン(牝2・美浦・高柳瑞樹)について、高柳調教師。
「前哨戦(アルテミスS)を使う予定で早めに帰厩させましたが、北海道からの長距離輸送が影響したのか体が細くなりましたので、前哨戦は使えませんでした。馬体重が大きく増えてはいませんが、今は見た目はフックラしていますし、体の張りもあり良い状態だと思います。今日は1週前なので、しっかり負荷をかけました。跨った上野騎手も動きが良いと言っていました。来週の追い切りには北村(宏)騎手に乗ってもらう予定ですが、サラッと調整程度で良いと思います。

　今回は初めての輸送になりますが、北海道からの輸送で疲れが出ましたので、輸送は上手ではないと思います。早めに競馬場に運ぶのがプラスかもわかりませんし、直前輸送にしようと考えていますが、そのあたりもこれから検討します。前走の函館2歳S(GIII・2着)から距離は延びますが、そのあたりはこなしてくれるのではないかと思います」
(取材・写真：佐々木祥恵)