99年の英国ダービー馬で、昨年まで優駿スタリオンステーションで供用されていたオース(牡10)のシンジケートが解散。近く、生まれ故郷のアイルランドに帰国することになった。
同馬は父Fairy King、母Sheer Audacity(その父Troy)という血統の愛国産馬。98年6月に英国のグッドウッド競馬場でデビュー。2歳時は3戦1勝だったが、3歳になってからは初戦の一般戦2着の後、2戦目のディーS(準重賞)を5馬身差で圧勝。続く英国ダービー(英G1)ではドバイミレニアムに次ぐ2番人気に支持された。レースでは先行して早め先頭から、そのまま後続の追撃を封じ込めて見事優勝し、G1初勝利を挙げた。英ダービー後に出走したキングジョージVI世&クイーンエリザベスS(英G1)では、1番人気に支持されるも7着に惨敗。このレースが現役最後のレースとなった。通算成績は7戦3勝(重賞1勝)。
99年12月に日本に輸入され、00年から種牡馬となった。04年に初年度産駒であるキョウワハピネスがファルコンS(GIII)を勝ったほか、昨年はコスモオースティン(牡4、美浦・高橋裕厩舎)が京成杯(GIII)で3着、毎日杯(GIII)で2着に入るなどクラシック戦線を賑わせた。