レース前日(29日)午前中、シャティン競馬場の芝コースは絶好の状態
オールウェザーコースをキャンターで流したネオリアリズム
状態が心配されるのは、オーストラリアのザユナイテッドステイツだ。24日の夜に香港に到着して以降、連日馬場入りせず、検疫厩舎地区だけでの調整。陣営からは、輸送も、着いてからも順調と伝えられていた。そんななか、27日(木)には、今回のレースがラストランになるとの発表があった。
そしてようやく馬場に姿を現したのが、レースを2日後に控えた28日(金)のこと。本番で騎乗するB.プレブル騎手を背に、芝コースで400m=23秒3の時計を出した。さらにこの日(29日)も芝コースに入ってキャンターで流した。
陣営からネガティヴなコメントは伝えられていないが、香港に来てから馬場入りしない日が続いての引退発表はどうなのだろう。これがラストランと決めて遠征してきたのならまだいいのだが、万全の状態で出走してくるかどうかには疑問が残る。予想では△をつけているのだが、今のところ馬券からは外そうと考えている。
芝コースをキャンターで流したザユナイテッドステイツ
フランスのディクトンは27日(木)、芝コースをギャロップで1200m=1分27秒4というタイムを出した。28日(金)にはオールウェザーコースでキャンターのあとパドックでスクーリング。G.ビエトリーニ調教師によると、「馬は順調に来ています。パドック(スクーリング)での足どりもしっかりしていました。環境の変化にも動じることはありません。前走は1600m戦でしたが、2000mに備えた調教を積んできたので、距離延長はむしろいいと思います」(香港ジョッキークラブ発表)とのこと。
レース前日のディクトン。オールウェザーコースをキャンターで2周
なお、香港では前日発売が行われており、現地時間15時28分現在の単勝オッズは以下のとおり(JRA発売のオッズとは異なります)。
パキスタンスター(香港) 2.0
ワーザー(香港) 2.7
ネオリアリズム(日本) 7.3
シークレットウェポン(香港) 14
ブレイジングスピード(香港) 18
デザインズオンローム(香港) 21
ディクトン(仏) 38
ザユナイテッドステイツ(豪) 46
人気からは、香港の有力勢が日本のネオリアリズムを迎え撃つということになりそう。ネオリアリズムを応援するという日本のファンにとっては、「香港で馬券を買いたい」と思わせるようなオッズではないだろうか。
(取材・文・撮影:斎藤修)
本サービスはより高機能なサービスの提供なども検討しております。お気づきの点がございましたらお気軽に下記フォームよりご意見をお願いいたします。