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【香港前日レポ】ネオリアリズムは「いい状態でリラックス」 馬場良化でGI獲りに万全

2017年04月29日 18:00

レース前日(29日)午前中、シャティン競馬場の芝コースは絶好の状態

 日本からネオリアリズムが出走する、香港・クイーンエリザベスII世カップ。レース前日の様子を遠征馬を中心にお届けする。

 ネオリアリズムは、23日(日)に日付が変わった夜明け前にシャティン競馬場に到着。27日(木)に芝コースで追い切られたのはJRAからもリリースがあったとおり。ただそのリリースでは触れられていなかったが、香港ではその数日前から雨が続き、追い切りのときもずぶ濡れになるほどだったとのこと。

 そのときは馬場の回復を願う陣営、さらに雨が降って道悪を願う陣営、さまざまだったが、幸いにもその後はほとんど雨が降ることはなく、シャティン競馬場はかなり水はけがいいこともあって、馬場は一気に回復した。このあと、レース当日までの予報では降水確率0%。太陽が出ると半袖でも汗ばむほどの陽気で、ほぼ間違いなく良馬場で本番を迎えることができそうだ。

 この日もネオリアリズムは馬場入りし、オールウェザーコースの直線をキャンターで流した。香港入りして以来、順調に来ているようで、堀宣行調教師は、「軽めのキャンターで馬の状態をチェックしました。それほど興奮することもなく、いい状態でリラックスしています」(香港ジョッキークラブ発表)とのこと。馬場状態も含めて、万全の状態でレースを迎えられそうだ。なお、レース当日、パドックから馬場入りまではメンコを着用するが、レースでは外すことが香港ジョッキークラブから発表になっている。

オールウェザーコースをキャンターで流したネオリアリズム


 状態が心配されるのは、オーストラリアのザユナイテッドステイツだ。24日の夜に香港に到着して以降、連日馬場入りせず、検疫厩舎地区だけでの調整。陣営からは、輸送も、着いてからも順調と伝えられていた。そんななか、27日(木)には、今回のレースがラストランになるとの発表があった。

 そしてようやく馬場に姿を現したのが、レースを2日後に控えた28日(金)のこと。本番で騎乗するB.プレブル騎手を背に、芝コースで400m=23秒3の時計を出した。さらにこの日(29日)も芝コースに入ってキャンターで流した。

 陣営からネガティヴなコメントは伝えられていないが、香港に来てから馬場入りしない日が続いての引退発表はどうなのだろう。これがラストランと決めて遠征してきたのならまだいいのだが、万全の状態で出走してくるかどうかには疑問が残る。予想では△をつけているのだが、今のところ馬券からは外そうと考えている。

芝コースをキャンターで流したザユナイテッドステイツ


 フランスのディクトンは27日(木)、芝コースをギャロップで1200m=1分27秒4というタイムを出した。28日(金)にはオールウェザーコースでキャンターのあとパドックでスクーリング。G.ビエトリーニ調教師によると、「馬は順調に来ています。パドック(スクーリング)での足どりもしっかりしていました。環境の変化にも動じることはありません。前走は1600m戦でしたが、2000mに備えた調教を積んできたので、距離延長はむしろいいと思います」(香港ジョッキークラブ発表)とのこと。

レース前日のディクトン。オールウェザーコースをキャンターで2周


 なお、香港では前日発売が行われており、現地時間15時28分現在の単勝オッズは以下のとおり(JRA発売のオッズとは異なります)。

 パキスタンスター(香港) 2.0
 ワーザー(香港) 2.7
 ネオリアリズム(日本) 7.3
 シークレットウェポン(香港) 14
 ブレイジングスピード(香港) 18
 デザインズオンローム(香港) 21
 ディクトン(仏) 38
 ザユナイテッドステイツ(豪) 46

 人気からは、香港の有力勢が日本のネオリアリズムを迎え撃つということになりそう。ネオリアリズムを応援するという日本のファンにとっては、「香港で馬券を買いたい」と思わせるようなオッズではないだろうか。

(取材・文・撮影:斎藤修)

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