先週はモーリスの全弟ルーカスが札幌でデビューし、見事に新馬戦を快勝。この先の重賞戦線に向けて期待の高まる内容だったが、今週の新馬戦も楽しみなメンバーが揃っている。
◆アウデンティア(牡、父ハーツクライ、母ラブレター、美浦・鹿戸雄一厩舎)
2016年の北海道セレクションセールに上場され、取引価格は2268万円。母(芝1200mで1勝)の産駒は異父姉リアルヴィーナス(葵S)など5頭とも勝っている。大物こそ出ていないが、勝ち上がりを計算できる一族だ。先週の追い切りでは芝の感触を確かめた。「動き自体は悪くない。ちょっと馬体に余裕がある感じだったけど、ひと追い毎に締まってきた。少しずつ良くなってきているし、広いコースは良さそう」と鹿戸雄一調教師。8月26日、新潟の芝1600mを三浦皇成騎手で予定している。
◆グランサム(牡、父ハーツクライ、母バロネスサッチャー、美浦・古賀慎明厩舎)
現4歳の異父姉ヒルダはデビュー勝ちを含む2勝を挙げており、函館2歳Sでも3着に好走した。その他にも母の産駒は異父兄ナイトバロン(地方6勝)、異父姉アドマイヤアルバマ(現1勝)を含め、3頭とも勝ち上がっている。「調教でも十分に動いているし、馬の感じは悪くない。ゆったりと走るし、距離が延びても良さそう」と厩舎サイド。8月26日、新潟の芝1600mを吉田隼人騎手で予定している。
◆スイートフラッシュ(牡、父エイシンフラッシュ、母スイートリリック、美浦・奥村武厩舎)
母は未勝利。伯父にダートで3勝したトーセンセカイオーがいる。「真面目な性格で前進気勢があるし、ダイナミックな走りをする。まだ良くなる余地があるけど、体力的には十分。エイシンフラッシュの子で見栄えもするし、いいところはありそう」と奥村武調教師。8月26日、新潟の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。
◆ラストプリマドンナ(牝、父ダイワメジャー、母シルクプリマドンナ、美浦・和田正一郎厩舎)
2000年のオークスを制したシルクプリマドンナのラストクロップ。母の産駒は全兄フラムドグロワール(NHKマイルC3着、朝日杯FS4着)、異父兄ネオルミエール(いちょうS2着、朝日杯FS4着)、異父兄グランプリブラッド(オープン入り)などがコンスタントに走っている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄の坂路で乗り込み、8月4日に再入厩した。「もう少し馬体重が増えてほしいところはあるけど、いいフットワークをしている。落ち着いて走れれば能力はありそう」と和田正一郎調教師。8月26日、新潟の芝1600mを柴山雄一騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)