ブックメーカーでも凱旋門賞の断然の中心と目されているエネイブル
10月1日にシャンティイ競馬場で行われる凱旋門賞(仏GI・芝2400m)。日本馬のサトノダイヤモンドとサトノノブレスが出走したフォワ賞(9月10日、仏GII・芝2400m)など、前哨戦となるレースが終わり、現地の各種ブックメーカーのオッズにも変化が出てきた。
1番人気は変わらずGI・4連勝中の3歳牝馬・エネイブル(英・J.ゴスデン厩舎)。7月のキングジョージ6世&クイーンエリザベスS(英GI・芝2400m)を制した頃から1番人気となっていたが、前走のヨークシャーオークス(英GI・芝2400m)も圧勝、鞍上は名手・L.デットーリ騎手ということもあり、不動の支持を得ている。他馬が付け入る隙があるとすれば、初の仏国への遠征、良馬場のシャンティイであれば速くなると思われる時計への対応、4月から既に6戦を消化していることか。
徐々に評価を挙げてきたのが怪物・フランケル産駒の3歳牡馬・クラックスマン(英・J.ゴスデン厩舎)。英愛ダービーで好走し、凱旋門賞のステップレースとして知られる前走・ニエル賞(仏GII・2400m)を快勝し現在2番人気にまで浮上。ただし、近2走の鞍上のL.デットーリ騎手がエネイブルに騎乗するため陣営は凱旋門賞出走に前向きではない模様。
そのクラックスマンと同程度かやや下のオッズとなっているのがユリシーズ(牡4、英・M.スタウト厩舎)。今春までGI未勝利だったが7月のエクリプスS(英GI・芝2000m)、8月の英インターナショナルS(英GI・芝2100m)を制し、評価を上げている。キングジョージ6世&クイーンエリザベスSではエネイブルの2着だった。こちらも現時点では凱旋門賞出否未定。
続くのは昨年の凱旋門賞2着馬・ハイランドリール(牡5、愛・A.オブライエン厩舎)。3カ国に渡りG1を6勝している名馬で、JRAの海外馬券発売レースにも3回出走しており日本のファンにも馴染み深い。
愛セントレジャー(愛GI・芝2800m)を9馬身差独走した昨年の凱旋門賞3着馬・オーダーオブセントジョージ(牡5、愛・A.オブライエン厩舎)、凱旋門賞を制すなど7戦無敗の名牝・ザルカヴァの4番仔ザラック(牡4、仏・A.ドゥロワイエデュプレ厩舎)、フォワ賞を制したドイツ馬・チンギスシークレット(牡4、独・M.クルーク厩舎)、今年の仏二冠馬・ブラムト(牡3、仏・JC.ルジェ厩舎)らがハイランドリールよりもやや低い評価。
これらの馬と同程度かやや人気薄になっているのが日本のサトノダイヤモンド(牡4、栗東・池江泰寿厩舎)。10日まではエネイブルに続く人気となっていたが、フォワ賞の4着という結果を受けて評価を落とした形となった。サトノノブレスは発売しているブックメーカー自体が少なく、発売している場合も大穴の扱いとなっている。