毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”を
コンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【オールカマー(中山芝の傾向)】
今週留意する点は「Bコース→Cコース」の変更。さらに3日間開催の直後で「水曜(20日)に芝刈りを実施」したこと。当然、移動柵の移動で先週までに傷んだ内寄りの傷みはカバーされ、さらに通常は週初めの月曜に行う芝刈りを水曜に先送りしたことで、パンパンの良馬場なら「好時計続出」は確実だった。
ただ、金曜午後〜土曜朝(JRA発表では土曜午前9時30分に小雨から曇に変更)まで雨。土曜の芝は稍重で終日、実施した。雨の影響はあったのか?結果的には雨の影響は「軽微」だったと見ていい。
土曜の芝7鞍(障害含む)の最終4角先頭の馬の着順は2着、2着、3着、2着、2着、3着(メイン・セプテンバーSの
デンコウウノ)、4着。勝った馬こそいなかったが、馬券圏内(3着以内)に入らなかったのは最終12Rの
ウォーブル(3着とはわずか鼻差)だけ。Cコース変更の移動柵移動で、内ピッタリの経済コースを通る馬の粘りが目を引いた。雨よりも「コース変更」の効果が大きかった。
時計的には11R・セプテンバーS(芝1200m=勝ち馬
タマモブリリアン)の勝ち時計が1分8秒0。1200m換算で「0秒5」程度しか遅くなく、馬場回復の日曜は良馬場回復濃厚で、開幕週並みに時計が出る可能性もある。
メイン・オールカマーは例年通りに「2分11秒台」の好タイムが出るのでは?脚質的には、逃げ&先行馬の粘りに注目。メインのオールカマーに限らず、緩ペースが予想される芝のレースでは内寄りをロスなく立ち回る馬の台頭を警戒したい1日。