ここまで2戦2勝の大器フィエールマン(撮影:下野雄規)
2013年から春の東京開催の延長にともなって、福島開幕週に行われるようになった。かつては「残念ダービー」とも言われたが、近年はよりスピードとキレ味が要求されるようになり、秋以降のマイル・中距離路線の出発点ともいうべき役割を担うようになりつつある。
1.切れ味が求められる
過去8年間、レースの上がり3Fはいずれも35秒台前半で決着している。差して勝ち切るためには34秒台の切れ味が必要で、当然のように勝ち馬の父はサンデーサイレンス系の種牡馬ばかり。非サンデーサイレンス系の馬の勝利は2007年のロックドゥカンブが最後になる。
2.ディープインパクト産駒強し
過去にこのレースに出走したディープインパクト産駒の成績は[4-0-0-8]。3番人気以内に支持された馬に限ると[4-0-0-1]で、唯一勝ち損ねた昨年のクリアザトラックは3番人気4着。人気のディープインパクト産駒はほぼ期待に応えている。
3.距離延長は不振
開幕週に施行されるようになった2013年以降、前走で1600m以下の距離に使われていた馬は[0-2-3-22]と勝ち切れない。1番人気2頭、3番人気3頭を含みながらこの成績では。
ディープインパクト産駒フィエールマンに注目。体質の弱さが残ってここまで2戦と使い込めていないが、前走の山藤賞は最後は遊ぶ余裕を見せての勝利で、ここまでまったく底を見せていない。ゲート難が残るので頭数が落ち着きそうなのも好材料。ローカルのハンデ戦ならば、重賞でも通過点と思われるほどの素質を秘めている。