6月30日にアイルランドのカラ競馬場で行われた愛ダービー(G1・芝2400m・12頭)は、好位で進めたD.オブライエン騎手騎乗のラトローブ(牡3、愛・J.オブライエン厩舎)が直線先頭に立つと、激しい叩き合いを凌ぎ切り優勝。逃げたロストロポーヴィチ(牡3、愛・A.オブライエン厩舎)が2着、日本産ディープインパクト産駒のサクソンウォリアー(牡3、愛・A.オブライエン厩舎)も好位からよく迫ったが3着だった。勝ちタイムは良馬場で2:32.62。
勝ったラトローブは父キャメロット、母Question Times、その父Shamardalという血統。G3での2着はあったものの初勝利は6月9日に挙げたばかりだったが、今回いきなりのビッグタイトル獲得となった。また、父キャメロット、その父モンジューと親子3代での愛ダービー制覇となった。
サクソンウォリアーは父ディープインパクト、母は欧州2歳牝馬チャンピオンのメイビー、その父Galileoという血統。母は2013年春に日本で繁殖入り。2014年春に同じく父ディープインパクトの牝馬パヴレンコを出産し、2015年に産まれたのがサクソンウォリアー。昨年の8月27日にアイルランドのカラ競馬場でデビューし、2歳時に無敗の3連勝でG1・レーシングポストTを優勝、今年初戦の英2000ギニー(G1・芝1600m)でイギリスのクラシック第一冠目を制していた。続く前走の英ダービー(G1・芝2400m)は4着となり、デビューからの連勝は「4」で止まった。愛ダービーを終えて通算成績はG1・2勝を含む6戦4勝。
ディープインパクトは産駒のワグネリアン(牡3、栗東・友道康夫厩舎)が今年の日本ダービー(GI・芝2400m)、スタディオブマン(牡3、仏・P.バリー厩舎)がジョッケクルブ賞(仏ダービー・G1・芝2100m)を制しており、日本とフランスでダービーを優勝。愛ダービーのサクソンウォリアーには、同一年の産駒の日仏愛ダービー制覇が懸かっていた。