先週から始まった2回新潟開催、今週も引き続きメイクデビューが行われている。昨年は芝1400mで
アーモンドアイ(桜花賞、オークス)、芝1800mで
タイムフライヤー(ホープフルS)などがデビューしていた。
今週はG1馬の弟妹が多数デビュー予定、早くも来年のクラシックが展望できるかもしれない。
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ソルドラード(牡、父
ロードカナロア、母ラドラーダ、美浦・藤沢和雄厩舎)
2017年のダービーを制した
レイデオロの異父弟。ゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄でトレーニングを積み、7月4日に再入厩してからも順調に追い切りの本数を重ねてきた。先週は坂路で4F54.7-39.3-25.3-12.3をマーク。先導役の古馬を目標に置き、ラスト1Fを軽く伸ばした。
「暑い中でも順調に乗ってきた。きょうだいの中では気性が穏やかでコントロールも利くし、逞しくて立派な馬体をしている。1歳上の
レイエンダ(現3戦3勝)もそうだけど、この一族は競走能力が高い。いい
スピードがありそうだし、まずはマイルぐらいがいいんじゃないかな」と藤沢和雄調教師。8月4日、新潟の芝1600mをC.ルメール騎手で予定している。
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ドナアトラエンテ(牝、父ディープインパクト、母ドナブリーニ、美浦・国枝栄厩舎)
2012年の牝馬3冠(桜花賞、オークス、秋華賞)、12&13年の
ジャパンCを連覇、翌14年のドバイシーマクラシックに有馬記念と国内外でG1を7勝した
ジェンティルドンナの全妹。こちらもゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄で乗り込み、7月18日に再入厩した。先週の24日には新潟競馬場へ移動し、26日と29日にダートコースで時計を出している。
「小柄な牝馬だし、直前輸送の負担を軽減させたいのと環境に慣らす意味もあって早めに連れていった。もう少し逞しくなってきてほしいところだけど、気持ちの面には余裕がある。牧場でも乗り込んでもらったし、現状では順調に仕上がっている」と国枝栄調教師。8月5日、新潟の芝1800mをC.ルメール騎手で予定している。
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ユナカイト(牝、父ヨハネスブルグ、母フサイチパンドラ、美浦・木村哲也厩舎)
今年の牝馬2冠(桜花賞、オークス)を制した
アーモンドアイの異父妹。この馬もゲート試験に合格後はノーザン
ファーム天栄で乗り込み、7月7日に再入厩した。先週の追い切りでは3歳馬を相手に実戦を想定した3頭併せを消化。縦列の2番手から真ん中に入り、全体の時計以上に負荷をかけた。
「きついシチュエーションを整えたけど、いい追い切りができたと思う。色々と工夫してきたし、だいぶ走りが良くなってきた。急にスイッチが入ったりもするけど、調教ではコントロールが利いている。少なくともマイルぐらいまではこなせるように育てていきたいですね」と木村哲也調教師。8月5日、新潟の芝1400mをC.ルメール騎手で予定している。
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ファムファタル(牝、父
トゥザグローリー、母コスモカゼツカイ、美浦・栗田徹厩舎)
今年の北海道トレーニングセールに上場され、取引価格は2322万円。3代母の
Oumaldaayaは伊G2・リディアテシオ賞の勝ち馬。その半弟に
エプソムダービー馬のErhaabがいる。
「気持ちにゆとりがあるし、いい走りをする。いい
スピードがありそうだし、稽古通りなら初戦から楽しみ」と栗田徹調教師。8月4日、札幌の芝1200mを予定している。
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ラギッド(牡、父ブラックタイド、母ジューンブライド、美浦・矢野英一厩舎)
2016年のセレクトセールに上場され、取引価格は2484万円。4歳上の全兄に
コメート(ホープフルS2着、ダービー5着)、いとこに
ブルドッグボス(クラスターC)がいる。7月9日の更新でも取り上げたが、福島デビューの予定を延期して態勢を整えてきた。
先週は函館競馬場のウッドチップコースで時計を出しており、陣営も乗り味の良さを評価している。じっくりと乗り込んできたぶん、初戦から動けそうなムードだ。8月5日、札幌の芝1800mを予定している。
(取材・文:竹之内元)