「スプリンターズＳ・Ｇ１」（３０日、中山）

　ＪＲＡ史上初の同一Ｇ１・３連覇へ-。Ｍ・デムーロの騎乗停止により、代打騎乗となる戸崎圭を背にレッドファルクスは２６日、美浦Ｗで併せ馬。トップライセンス（５歳１０００万下）を６馬身追い掛ける形から、半馬身先着でのフィニッシュとなった。４Ｆ５４秒２-３９秒２-１３秒３と時計自体は目立ったものではないが、仕掛けられてからの反応の鋭さは先週までと比べると歴然。寸分の狂いもない仕上げで態勢を整えてきた。

　ファーストコンタクトとなった鞍上は「パワーがあって筋肉の質がいい。背中もいい。それが走る馬の中でもレベルが高い」と好印象を伝える。この日の動きに関しても「申し分ない。ギアの入りや、フットワークが良かった」と手放しで絶賛した。

　安田記念から直行のローテは昨年と同じ。尾関師は「年齢的なズブさを感じたので、早めの調整を心掛けました」と、加齢による馬の変化に柔軟に対応した。「戻ってからは順調。着実に状態はアップしています。戸崎騎手やスタッフともども、最高の結果を目指したい」。芦毛の王者は、現状における最高の仕上げで偉業達成に挑む。