10月14日東京の芝1800mでデビュー予定のマイネルミュトス(撮影:竹之内元)
今週美浦からデビューする注目の2歳馬5頭を紹介。
◆パッシングスルー(牝、父ルーラーシップ、母マイティースルー、美浦・黒岩陽一厩舎)
伯母にスルーレート(フラワーC2着)、いとこにハイアーレート(札幌2歳S3着)、ブルミラコロ(サマーチャンピオン2着)、ハクサンルドルフ(エプソムC2着)がいる。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、9月中旬に再入厩。先週の追い切りでは古馬を追走させ、しっかりと時計を詰めてきた。「まだ非力なところがあるし、体つきも子供っぽいけど、動き自体は悪くない。持っているエンジンの性能は高いと思います」と黒岩陽一調教師。10月13日、東京の芝1600mを池添謙一騎手で予定している。
◆フィリアプーラ(牝、父ハービンジャー、母プリンセスカメリア、美浦・菊沢隆徳厩舎)
2011年の朝日杯FSを勝ち、NHKマイルC2着など活躍したアルフレードの異父妹。「小柄だけど、じっくりと時間をかけて乗り込んできたし、キビキビとした動きをしている。軽い芝向きの切れがありそう」と菊沢隆徳調教師。8日のデビューを予定していたが、抽選で1頭だけの除外に…。10月14日、東京の芝1600m(牝馬)などを検討している。
◆マイネルミュトス(牡、父ディープインパクト、母マイネヌーヴェル、美浦・鹿戸雄一厩舎)
母は3歳時にフラワーCを勝ち、福島牝馬S2着、中山金杯2着など古馬になってからも活躍した。叔父にマイネルネオス(中山GJ)、マイネルアワグラス(シリウスS)、マイネルチャールズ(京成杯、弥生賞)、甥にマイネルファンロン(スプリングS3着)がいる。先週の追い切りでは3歳馬のルッジェーロを追走し、しぶとく食い下がっていた。「さすがに手応えでは劣ったけど、離されずについて行った。ひと追い毎に良くなってきたし、デビュー前としては十分に動けている。どちらかと言うと長く脚を使うようなタイプだと思う」と鹿戸雄一調教師。10月14日、東京の芝1800mを予定している。
◆メイオール(牝、父オルフェーヴル、母メイシャイン、美浦・岩戸孝樹厩舎)
母自身は未勝利だが、近親にベガ(桜花賞、オークス)、アドマイヤベガ(ダービー)、アドマイヤドン(朝日杯FS、フェブラリーSの他、JBCクラシック3連覇など交流G1・5勝)、ハープスター(桜花賞)といった名馬が並ぶ。配合的にはサンデーサイレンスの3×3のクロスを持つ。「そんなにビシッと攻めていないけど、楽な感じで動くし、いい脚を使えそう。距離が延びてもこなせそうだし、初戦から楽しみ」と岩戸孝樹調教師。10月14日、東京の芝1600m(牝馬)を三浦皇成騎手で予定している。
◆ラストヌードル(牡、父オルフェーヴル、母リュヌドール、美浦・手塚貴久厩舎)
2016年のセレクトセールに上場され、取引価格は4536万円。母はイタリアのG1・リディアテシオ賞を勝っており、自国のフランスでも重賞を2勝した。現3歳の異父兄にフィエールマン(ラジオNIKKEI賞2着)、現4歳の異父姉にルヴォワール(4戦3勝)がいる。ここ3週はウッドチップコースで古馬との併せ馬を消化しており、ひと追い毎に気配が上向いてきた。「水準級には動けている。1週前の追い切りは思っていた以上に仕掛けられてからの反応が良かったし、ジョッキーの感触も悪くなかった。上の2頭とは違ったタイプだけど、持久力がありそうだし、直線の長いコースは合うと思う」と手塚貴久調教師。10月14日、東京の芝1800mを田辺裕信騎手で予定している。
(取材・文:竹之内元)