幸英明騎手騎乗の8番人気ジュールポレールがGI初制覇(撮影:下野雄規)
午後から降り始めた雨で、馬場は昨年と同じ稍重。1番人気は東京マイルで2戦2勝の
リスグラシューだったが、単勝オッズは4.3倍で傑出馬不在と見られていた。
カワキタエンカの逃げでレースはスタート。
アエロリットは好位の外、連覇を狙う
アドマイヤリードは中団の内、
リスグラシューは後方待機策。800m通過は46.8秒と古馬GIとしてはゆったり。4コーナーを回り
アエロリットが
リエノテソーロとともに先頭へ並びかけ、直線は最内を進んだ
レーヌミノルも含め、4頭が横に広がっての追い比べ。その4頭に
レッドアヴァンセが迫り残り200mで抜け出そうとするが、さらに外から
ジュールポレール、そして
リスグラシューが強襲する。ゴール寸前は
ジュールポレールと
リスグラシューが前に出てほぼ揃ってのゴールとなったが、わずかハナ差で
ジュールポレールに軍配が上がった。勝ちタイムは1:32.3(稍重)。
ジュールポレールは中団の外を進み、直線はタイミングよく追い出し接戦を制した。これについて幸英明騎手は「イメージより1列くらい後ろになったが、最後はいい脚を使ってくれるので、いつでも前の馬を交わせる位置でレースを進めた。直線では後ろの馬を警戒していたが、前の馬もしぶとく最後は必死で追った。重賞をなかなか勝たせることができなかったので、今日は本当に嬉しいです」と振り返った。昨年のこのレースはGI初挑戦で7番人気3着と好走するも、その後の重賞では結果を出せず今年も8番人気。しかも出走馬決定順は登録馬18頭中18番目で、フルゲートぎりぎりのゲートインから、GI制覇を果たしたのだった。
2012年のマイルCSを制した半兄の
サダムパテックも管理した西園正都調教師は、「脚元の不安がなくなったのが一番の勝因。パテックの妹で期待していたが、ようやくここで大きな仕事をしてくれました」と笑顔を見せた。
1着
ジュールポレール 8人気
2着
リスグラシュー 1人気
3着
レッドアヴァンセ 7人気