毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【フローラS(東京の芝傾向)】
京都とは対照的に、東京の芝は昨秋〜今冬を通じて、一貫して時計が出やすい高速馬場となっている。そして、土曜の東京も想定通りに速い時計が出た。例年の春開催開幕週通りといっていい。
土曜は、芝競走は5鞍施行。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、13番手、7番手、4番手、6番手」。
6R・3歳未勝利戦(芝1800m)は断然人気のサトノエルドールが上がり3F33秒1の強烈な末脚で4コーナー13番手から届いたが、これは勝ち馬の強さが別格だからできる芸当。このレース、2着ロンリーソルジャー、3着カナロアガールはともに最終4コーナー4番手から伸びており、極端な後方からの台頭は厳しい。
フローラSと直結しやすいという点では、同じ東京芝2000mで行われた10R・府中Sが最適かもしれない。レース前半5F60秒3〜後半5F58秒0と緩い流れ。4コーナー4番手のダノンキングダム(上がり3F33秒4)が勝ち、シンギュラリティ(同33秒3)が4コーナー5番手から2着。
勝ち時計も1分58秒3と速く、ある程度の位置にいる馬が速い上がりでまとめると、後方組では届かない。日曜も雨の心配はなく、フローラSはおそらく「Sペース」。逃げ争いさえなければ、中団より前にいる馬が優位だろう。