11日に札幌競馬場で行われるエルムS(3歳上・GIII・ダ1700m)について血統・種牡馬別に検証していく。ただし、函館および新潟競馬場で開催された2013年と2009年は除く。
過去10回で最多となる4回の馬券絡みがマンハッタンカフェ。3回でゴールドアリュールが続き、2回がスペシャルウィーク、カネヒキリ、アドマイヤボス、ブライアンズタイム、Giant's Causewayとなっている。また、リピーターが目立つ点もエルムSの特徴で、スペシャルウィークの2勝はいずれもローマンレジェンド、マンハッタンカフェは4回のうち3回がエーシンモアオバーによる好走だ。
ゼンノロブロイ産駒は延べ1頭が出走して「0-0-0-1」、上位人気と目されるグリムは18年レパードSの勝ち馬。地方交流重賞でも3勝を挙げる活躍を見せており、機動力のあるタイプなので、初出走となる札幌ダート1700mも合いそうだ。なお、開催日程の違いはあるが、02年プリエミネンスがマーキュリーCからのローテーションでエルムSを制している。
カネヒキリ産駒は「1-0-1-2」、17年の勝ち馬ロンドンタウンは平安S12着(+2.1s)大敗から巻き返しており侮れない。今年はテーオーエナジーのほか、道営所属のスーパーステションも出走を目論む。前者の近親にはダートGIでも活躍したビワシンセイキがおり、2代母オシアナはStorm Birdの全妹に当たる良血だ。
初ダートとなる2頭についても取り上げておく。マルターズアポジーの近親にはダート重賞3勝のほかGIでも好走歴のあるワイルドワンダーがいる。一方、タイムフライヤーの母タイムトラベリングはダート重賞9勝(GI5勝)の活躍を見せたタイムパラドックスの全妹。いずれもエルムSでは好相性となるRobertoの血を強調できるため、侮れない存在となるかもしれない。
最後に、18年の勝ち馬ハイランドピーク、近2年ハナを主張して好走を続けるドリームキラリもリピーター傾向を踏まえれば要注意の存在となりそうだ。