国枝調教師が先々まで楽しみと評価するペルラネーラ。写真右から2番目(撮影:竹之内元)
早いもので2歳重賞は函館2歳Sと新潟2歳Sが終了。来週は札幌2歳Sと小倉2歳Sが行われる予定でますます2歳戦線が盛り上がってきている。
今週も期待の2歳馬が続々とデビューしており、目を離せなくなりそうだ。
【8月31日(土) 新潟芝1800m】
◆シンドラー(牝、父スピルバーグ、母クローバーリーフ、美浦・木村哲也厩舎)
母はダートで3勝。伯父にグリッターウイング(レパードS2着)がおり、兄姉(プレシャスリーフ=現2勝、イベリスリーフ=現1勝)もダートで勝ち上がっている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、8月3日に帰厩。
ここ2週は芝コースで年長馬を相手に併せ、ひと追い毎に時計を詰めてきた。木村哲也調教師は「牝馬らしく幅が薄いし、軽い芝のほうが良さそうな感じ。まだ色々なことに驚いたりして気性的には幼いところを見せているけど、そのあたりを改善していきたいですね」とジャッジしている。
◆ペルラネーラ(牝、父ディープインパクト、母シユーマ、美浦・国枝栄厩舎)
母は英・加のG1を2勝(サンチャリオットS、EPテイラーS)。伯父にSiyouni(仏G1ジャンリュクラガルデール賞)がおり、全兄姉にヘリファルテ(現4勝)、ブレステイキング(現3勝)、メッシーナ(現1勝)がいる。ゲート試験に合格後は福島県のノーザンファーム天栄で乗り込み、7月25日に帰厩。
坂路で追い切りの本数を重ね、先週は4F52.5-38.3-25.3-12.7の時計を出している。「ディープの子で素直だし、全体的にレベルが高い。いいバネをしているし、血統的には長めの距離が合いそう。先々まで楽しみ」と国枝栄調教師。鞍上は福永祐一騎手を予定している。
【9月1日(日) 新潟芝1400m】
◆エストロ(牝、父ロードカナロア、母スピードリッパー、美浦・萩原清厩舎)
母はフェアリーS2着、フィリーズレビュー2着、クイーンS2着の戦歴があり、オークスでも5着に健闘した。伯父に国内外で活躍したポップロック(目黒記念連覇、メルボルンC2着、有馬記念2着、ジャパンC2着、宝塚記念3着)がいる。
ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で乗り込み、8月8日に帰厩。先週の追い切りではポリトラックコースで軽快な動きを見せており、いいスピードがありそうなタイプだ。鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
【8月31日(土) 札幌芝1500m】
◆オーロラフラッシュ(牝、父Frankel、母Squeeze、美浦・藤沢和雄厩舎)
一族からはGenerous(欧州年度代表馬)、オースミタイクーン(重賞2勝)、Moonlight Cloud(全欧古馬チャンピオン)が出ている。北海道のファンタストクラブで育成され、当初の予定通りに札幌開催でのデビューを目標に進めてきた。函館競馬場のウッドチップコースで3本の時計を出してから札幌競馬場に移動。
先週の追い切りは本馬場(芝)で長めから時計を出すなど順調に乗り込まれている。「気持ちも前向きだし、距離的にはマイルぐらいが良さそう。本当に良くなるのは先だと思うけど、いい馬ですよ」と藤沢和雄調教師。鞍上は柴山雄一騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)