毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
【チャンピオンズC(中京のダート傾向)】
土曜朝のJRA発表の含水率は西から阪神が1.5%、中京が3.8%、中山が8.9%(いずれもゴール前)。阪神ほどではないが、週中の雨の影響が残った中山と比べると、中京のダートもかなり乾いた部類。
日曜の愛知県豊明市の予報は晴時々曇、降水確率10%。雨の心配はなく、予想最高気温15度で湿度40%。土曜よりもさらに一段乾いたダートになりそうだ。
土曜は、ダート競走は7鞍施行。優勝馬の最終4コーナーの位置取りは「2番手、3番手、5番手、2番手、4番手、1番手、3番手」。中京ダートの特徴らしく、好位勢の活躍が目立った。
最後の直線は411mと、JRAダートコースでは東京(502m)に次ぐ2番目の長さを誇るものの、コーナー部分がきつく3〜4コーナーで外を回る形になると見た目以上に消耗する。内々でロスなく立ち回る馬たちが優位になるケースが多い。
時計的には昨年の開幕週土曜に行われた1勝クラスのダート1800m2鞍の勝ち時計が1分53秒5と1分53秒7。今年土曜も1勝クラスのダート1800mは2鞍組まれ、サツキサンダーが勝った2Rは「超スロー」の影響もあって1分56秒4。途中から流れた8Rを勝ったラージヒルが1分52秒9。時計の出方はほぼ昨年並み。
チャンピオンズCは乱ペースにもならない限り、好位勢が断然優位。昨年、道中2〜3番手から抜け出したルヴァンスレーヴが理想パターン。差すにしても、3〜4コーナーで外に振られないことが肝心。16年優勝馬サウンドトゥルーのように4コーナーでは内をつき、直線だけ外に出すパターン。
あるいは昨年2着ウェスタールンドのように腹を決めてのイン差し。差し馬ほど騎手の技量が問われる難コース。優勝推定タイムは過去3年同様の「1分50秒1」が分岐点で、1秒前後の決着か。1分48秒台の超高速決着になる可能性はまずなく、パワー指向の強い馬場状態。