サリオスを相手に先行して併入するなど動きの良さが目につくカフェファラオ(撮影:竹之内元)
先週は2歳女王決定戦である阪神JFが行われ、レシステンシアがレコード勝ちを果たし、見事2歳女王になった。
今週は朝日杯FSが開催予定で、まだまだ2歳戦が盛り上がっいる。これからデビューする素質馬に注目していきたい。
【12月14日(土) 中山ダート1800m】
◆カフェファラオ(牡、父American Pharoah、母Mary's Follies、美浦・堀宣行厩舎)
今春のOBSマーチセールに上場され、落札額は47万5000ドル。父の産駒はJRAで6頭がデビューしており、ナイルリバー、エイシンアメンラーなど既に4頭がダート戦で勝ち上がっている。
母はアメリカで芝の重賞を2勝(ミセスリヴィアS、ボイリングスプリングズS)。異父兄のNight Prowler(ダニアビーチS、トランシルヴァニアS)、異父姉のRegal Glory(レイクプラシドS、レイクジョージS)もアメリカで芝の重賞ウイナーになっている。
11月1日にゲート試験をパス。先々週の追い切りでは朝日杯FSに出走予定のサリオスを相手に先行して併入するなど動きの良さが目につく。
「米国産馬らしく、筋肉質の馬体でパワーがありそう。大型馬のわりに調教では素軽い動きを見せているし、初戦から力を出せると思います」と森調教助手。
鞍上はR.ムーア騎手を予定している。
◆バーナードループ(牡、父ロードカナロア、母ステラマリス、美浦・高木登厩舎)
兄姉はセイリオス(JRA5勝、地方3勝)、オーヴォドーロ(現3勝)などが堅実に勝ち上がっている。祖母のステラマドリッドは米G1・4勝。近親にはダイヤモンドビコー(2002年の最優秀4歳以上牝馬)、ミッキーアイル(NHKマイルC、マイルCS)、アエロリット(NHKマイルC)、ラッキーライラック(阪神JF、エリザベス女王杯)などの活躍馬が並ぶ。
ゲート試験に合格後は山元トレセンで乗り込み、11月中旬に帰厩。先週の追い切りではオープン馬のマイネルサーパスと併せ、3頭併せの外で力強い動きを見せていた。
「時計的にも水準以上の動き。しまいの伸びがいいし、能力を感じます。しっかりしてくれば芝でも走れそう。先々まで期待しています」と宗方調教助手。
鞍上はC.ルメール騎手を予定している。
【12月14日(土) 中山芝1600m】
◆ブライドグルーム(牡、父ロードカナロア、母フーラブライド、美浦・堀宣行厩舎)
ゴールドアリュール産駒の母は愛知杯、中山牝馬Sの勝ち馬。本馬が初仔になる。11月6日にゲート試験をパス。こちらも3週前にサリオスと併せるなど順調に乗り込まれ、先週の追い切りは3頭併せの真ん中でカフェファラオと併入している。
「普段からテンションの高さが目立つなど幼いところを見せているけど、調教の動きはいいですね。素質の高さを感じさせるし、競馬に行って能力を出せれば初戦から楽しみ」と森調教助手。
鞍上はR.ムーア騎手を予定している。
【12月15日(日) 中山芝1800m】
◆マッチレスノヴェル(牝、父ノヴェリスト、母パーフェクトマッチ、美浦・鹿戸雄一厩舎)
サンデーサイレンス産駒の母はデビュー勝ちを含む2勝、クイーンC4着、フローラS5着など重賞でも好走した。近親にはマッチレスバロー(共同通信杯3着)、トウカイポイント(マイルCS)などの活躍馬がいる。
ゲート試験は5月に合格済み。夏場のデビューを検討していたが、じっくりと牧場で成長を促した。11月中旬に帰厩後は順調に乗り込まれており、ひと追い毎に時計を詰めている。
「ちょっと時間がかかったけど、だいぶ良くなって戻ってきた。気持ちも前向きで素直に動けているし、いいところがありそう」と鹿戸雄一調教師。
鞍上は三浦皇成騎手を予定している。
(取材・文:竹之内元)