現在の芝コースならディアンドルに期待(撮影:下野雄規)
ハンデ戦とはいえ、過去の勝ち馬にはロードカナロアやストレイトガール、ファインニードルらが名を連ねるレースで、高松宮記念を目指す馬たちにとっては重要なステップレースとなっている。
◎ディアンドルは、デビューから終始一貫して芝1200m戦を歩んでいるスプリンター。デビュー戦こそファンタジスト(のちに重賞2勝)にクビ差及ばなかったものの、その後は同世代戦を5連勝し、北九州記念2着。新潟競馬場芝1000mの特別戦に勝利経験がある母グリューネワルトゆずりのスピードを武器に快進撃を続けた。さすがにスプリンターズSは相手が強く委縮してしまったようなレースになったが、持ち時計分はしっかりと走っている。連続開催で時計が出にくくなっている現在の芝コースなら上位進出が期待できる。
約8ヶ月となる〇レッドアンシェルはスプリント路線に転向して2戦2勝。スプリンターズSを目標にしていたそうだが、脚部不安を発症してここに備えた。ジョーカプチーノやガルボなど時折スピード馬を輩出するマンハッタンカフェ産駒で、母スタイルリスティックは米国リステッドレースの優勝馬。おじにナサニエル(キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、おばにグレートヘヴンズ(愛オークス)がいる血統で底力は十分だ、
逃げ宣言で相手をけん制しているのは▲モズスーパーフレア。これまでのレースで示してきたように前半のスピードは一級品。スプリンターズS2着だから4番手以下には落とせない。強引に競りかけてくるような馬も見当たらないので、ペースを落としすぎなければ持ち味を生かした競馬ができそうだ。
△アウィルアウェイは、昨年の最優秀短距離馬インディチャンプの半弟。父ジャスタウェイの現役時代は成長力のあるタイプだったので、まだ強くなりそうだ。京阪杯3着△カラクレナイ、馬体重の増減が激しいタイプだがタンザナイトSのレースぶりが印象的な△ジョイフルと、少し時計がかかる馬場を考慮して△ペイシャフェリシタを抑えておきたい。