道営所属馬として初めて海外でのG1(シンガポール航空インターナショナルC)に優勝し、中央でも弥生賞、セントライト記念など重賞3勝、GIの皐月賞やジャパンCで2着と活躍したコスモバルクを記念して、2011年に新設されたコスモバルク記念も、今年で第10回目を迎える。古馬にとってはシーズン最初の重賞競走であり、今年は重賞3連勝中のリンノレジェンドを含めて9頭が顔を揃えた。
その中で本命はやはりリンノレジェンド。昨春まではリンゾウチャネルに敵わなかったが、大井の黒潮盃、盛岡のダービーグランプリ、地元門別の道営記念と3連勝で、夏から秋にかけての成長が著しい。逃げなければダメというタイプではないが、このメンバーなら楽に主導権も取れそうだ。シーズン初戦で目イチの仕上げではないだろうが、57キロのここでも力の違いを見せてくれるはずだ。
2、3着争いが混戦になりそうだが、相手筆頭はドラゴンエアル。かつては南関東で活躍し、道営に移籍後も堅実な走りを見せてきた。9歳になって多少ズブさも出てきたが、大崩れはないだろう。転入初戦となるJRA2勝のサトノグリッターは、1800mは中央でも勝ち星があり、好位置で流れに乗れそうなイメージだ。このメンバーならオープンでも通用していい。他は坂路で順調に調整されているステージインパクト、展開次第ではモズオトコマエにも注意。
リンノレジェンド1強と言っても過言ではなく、そのレース振りに注目が集まるコスモバルク記念は、4月23日(木)、20時40分発走だ。
(文=佐々木祥恵)