昨年の東京ダービー馬エメリミット(撮影:高橋正和)
第57回報知オールスターC・SIIIが3日、川崎競馬場の2100mで行われる。今年も長距離巧者14頭が参戦。優勝馬には、同コースで実施する川崎記念・交流GI(1月27日、川崎)と、ダイオライト記念・交流GII(3月17日、船橋)への優先出走権が与えられる。コース傾向としては枠の内、外での有利不利は少なく先行有利。長丁場を乗り切るタフさと、コーナー6回をこなす器用さが必要だ。ペースが緩む2周目向正面で、どう仕掛けるかがポイントで、騎手の腕が試されるコースでもある。
また、過去10年で1番人気馬の優勝は6度と信頼度が高いが、2着に3番人気以内の馬が入線したのは3回と対照的。とはいえ、昨年はオールブラッシュ(8番人気)、タービランス(6番人気)、ヒカリオーソ(1番人気)で3連単が12万3210円のお年玉馬券となっており、人気馬を絡めつつ、どう組み合わせるかが高配当ゲットのコツといえるだろう。
今年、人気を集めそうなのはタービランス。前走の浦和記念・交流GIIでは、直線内から脚を伸ばして大接戦を演じ0秒1差の4着。中央馬を相手に互角以上の戦いを展開した。このレースは19、20年と過去2回出走して、どちらもタイム差なしの2着に惜敗しており、今年こそ決めたいところだ。
11歳の古豪、サウンドトゥルーも人気の一角。前走は名古屋グランプリ・交流GII(4着)とあって追い切りは軽めだったが、「冬のほうが間隔を詰めて使えるタイプ。遠征の疲れもなく、調整は順調。状態はいい」と佐藤裕太調教師、自らが追い切りにまたがって感触を確かめている。
昨年の南関クラシックを沸かせた4歳世代も強力。地元・川崎のマンガンは東京湾C・SIIを制し、東京ダービー・SIで2着の実力派だ。その東京ダービーを制したエメリミットにも注目。休み明けの前走は5着だったが、「使って、かなり良くなってる」と林正人調教師。「ある程度、前で競馬がしたいね。小回りは気にならないし、距離は今回のほうがいいはず」と前進の手応えを感じていた。
19年のこのレースの覇者・ヤマノファイト、大井記念馬のストライクイーグルも目が離せない存在だ。
(文=スポーツ報知記者・志賀浩子)