前走の京都牝馬Sで重賞2勝目をあげたイベリスが重賞連勝を狙う
距離が1600mになってからの5年間で、このレースをステップにヴィクトリアマイルへと挑んだ馬は延べ42頭いて1着3頭、2着3頭、3着3頭。前哨戦として大切な位置づけだ。ただし、この5年間で両レースを制した馬はなく、勝ち馬に限れば昨年2着のサウンドキアラが最高着順だ。
1400m戦の時代も牝馬限定の別定重量戦という条件は変わらず、過去10年で4番人気以内馬が9勝2着5回。やはり強い馬が有利にレースを運んでいる。
◎イベリスは京都牝馬Sの勝ち馬。3歳時にはアーリントンCにも勝っている。母セレブラールが1200mで3勝。半姉ベルカントも1400m以下で重賞5勝というスピードファミリーということもあって、短距離を中心にローテーションが組まれているが、武器はスピードというよりも自分でレースを組み立てられる自在性。仮柵が設けられた今回は、前走のように早めスパートから後続に脚を使わせたいところで、今回はそれができるメンバー構成だ。
〇マジックキャッスルは愛知杯の優勝馬で、昨年のオークスはデアリングタクトから0.4秒差5着で、秋華賞は同馬から0.2秒差2着という実績もある。オークス以降は長い距離を選んで使われてきたが、マイル以下で大きく崩れたのは重馬場で行われた桜花賞のみ。瞬発力勝負の馬だけに、あの馬場はかわいそうだった。ヴィクトリアマイルへ向けて、メドを立てておきたいところだ。
▲ギルデッドミラーは京都牝馬S2着馬で、NHKマイルC3着馬。前進気勢が強い馬だけに、あまりにもゆるいペースになれば折り合い面の不安が頭をもたげてくるが、脚を溜めることができれば確実に伸びてくる。昨年秋から枠順に恵まれないレースが続いていたものの、阪神の外回りコースでこの頭数ならば、持ち前のしぶとい差し脚を生かせそうだ。
昨年春のスイートピーSで大物感を見せつけた△デゼルと、同じくまだ見限れない△リアアメリアは押さえておきたい。