【ブリーダーズゴールドC 予想】今年もJRA優勢か JBCを見据える牝馬が集う交流重賞

2021年08月11日 18:00

レーヌブランシュの巻き返しに期待したい(撮影:高橋正和)

 どういうカラクリなのか分からないが、この重賞には季節を進めるトリガーとしての一面がある。例年、BGCの週を機に、手に取れそうだったわた雲は天高く散ってうろこ雲となり、夜になるとあらゆる外灯でクラブじみた乱舞を繰り広げていたカナブンたちは姿を消して、代わって日中に赤トンボたちが涼しげにスイスイと飛び回るのだ。今年は例年以上の猛暑が続いたが、それもここで終わりだと思うと安堵感がある。

 さて、牡馬牝馬混合で施行されていた2013年以前には地方勢の勝利もあるこのレースだが、牝馬限定となって以降、JRA勢が上位独占するケースがほとんどだ。今年もその前提で予想すべきだろう。

 レーヌブランシュの巻き返しに賭けたい。3歳で挑戦した昨年は、二桁の馬体増で重めが残っていた中での0秒3差3着であり、伸びしろの大きさを感じさせた。ここ2戦の中央場所では追走スピードに課題を残しているが、実績通り、交流重賞のペースならば話は別。自分のリズムで先行できれば、渋太い粘り腰を発揮してくれるだろう。きっちり仕上がってさえいれば、昨年以上の結果が残せるはずだ。

 ダート転向後、躍進を続けるマルシュロレーヌの充実ぶりには一目置くべきだろう。前走の帝王賞では牡馬の壁に阻まれたものの、牝馬同士なら胸を張れる。タメを作らなければ良さが出ないタイプだけに、JBCレディスクラシックのように差し届ないパターンは考慮する必要があるが、直線の長い門別コースとの相性は良さそうだ。

 昨年2着だったメモリーコウの近走内容は中身が濃く、地力強化がうかがえる。これなら今年は勝機かと思うのだが、一息入れて、ここへ向けた追い切り本数が物足りない点を考慮して3番手評価に留めた。リネンファッションにとって2000mはギリギリだろうから、単騎逃げを利して最後にどれだけ余力を残せるかが鍵になる。門別勢では、地元重賞と違ってノーマークで運べるクオリティスタートの頑張りに注目だ。

(文:競馬ブック・板垣祐介)


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