重賞初制覇に向けて万全の態勢を整えたホッコーメヴィウス(撮影:井内利彰)
新潟競馬場を舞台に行われる唯一の障害重賞競走で、新潟競馬場のコース改修が終了した2001年から現在に至るまで変わらないコースで行われている。新潟競馬場に障害専用コースは設けられておらず、すべて置き障害。特別難易度が高いハードルはない代わりに外回りコースと、内回りコースを使用して3250mの間に3回の3連続含む11個の障害が用意されている。スピードを落とさずに、リズム良く障害をクリアするセンスと脚力が求められる。
◎ホッコーメヴィウスは東京ジャンプSの2着馬。道中は抑えきれないような勢いで先行していたが、勝負どころの3コーナー手前から行き場をなくすようにポジションを下げざるを得なくなったのが痛かった。結果、追い上げるために早めに脚を使わざるを得なくなり、最後の直線でインから1度は先頭に立ったが、最後はハナ差交わされて重賞タイトルがスルリと逃げてしまった。それでも悲観するような内容ではなかった。新潟コースはオープン特別を楽勝した相性の良いコース。今度こそ重賞初制覇のチャンスだ。
〇コウユーヌレエフは一昨年の2着馬。福島コースにも優勝経験があるものの左回りの東京、そして新潟コースを選んで堅実な成績を残している。前走の東京ジャンプSは7か月ぶりの実戦ではあったが3番人気に推され、積極的なレース運びで5着。勝ち馬から0.4秒差なら健闘といえる。逆転を狙う。
▲フォイヤーヴェルクは昨年の優勝馬。7歳春、障害転向2戦目に初勝利を記録し、3連勝で重賞制覇を記録するのだから障害馬としての素質はA級だ。阪神ジャンプSは初めて経験するハイペースに戸惑い、前々走は61キロを背負って柔らかい馬場に苦労したとのことだが、激しい競馬となった前走の東京ジャンプSは先行しながら見せ場を作った。実績のあるコースでさらなる前進を見込む。
新潟障害コースで6戦2勝2着1回3着1回の△コウユーホクトと、着差は少ないものの2連勝中で、新潟コースの実績もある△サーブルオールも連下には抑えておきたい。