5月29日に東京競馬場で行われる日本ダービー(3歳牡牝・GI・芝2400m)。出走メンバーの中で唯一の無敗馬なのが、ピースオブエイト(牡3、栗東・奥村豊)だ。

　ピースオブエイトは父スクリーンヒーロー、母トレジャーステイト、母の父Oasis Dreamという血統。通算成績は3戦3勝。

　昨年7月に小倉競馬場でデビューし、新馬勝ち。そこから約8か月の休養を挟んで挑んだアルメリア賞も、上がり最速の脚を使って優勝した。無敗のまま迎えた毎日杯ではこれまでとは打って変わって逃げの戦法を取り、そのまま押し切り勝ち。無傷3連勝での重賞制覇を飾った。

　父のスクリーンヒーローは日本ダービーと同コースのジャパンCを2008年に制している。また、産駒が2020・2021年と連続でフローラSを勝利し、代表産駒のモーリスは現役時代に安田記念・天皇賞(秋)を制覇。東京競馬場で行われる重賞での活躍が目立つ。

　現在日本ダービーに出馬登録をしている22頭の内、無敗で夢の大舞台にたどり着いたのはピースオブエイトただ一頭。管理する奥村調教師は、これが日本ダービー初参戦となり、当然気合いが入る一戦だ。皐月賞組とは未対戦であり、未知の魅力がある点も面白い。勢いのまま世代の頂点へと駆け上がるのか、注目したい。