今週末のデビュー予定のアップトゥミー(撮影:竹之内元)
今週も函館と福島で芝1800mのメイクデビューが組まれており、各厩舎の血統馬がスタンバイ。先々週に取り上げたブラストウェーブは東京の新馬戦を抽選で除外になり、今週の函館で仕切り直しのデビュー戦を予定している。一方、福島では国枝栄厩舎の2頭がデビューする予定。7月2日の函館10R・洞爺湖特別(クライミングリリー)でJRA通算1000勝を達成したトレーナーが送り込む良血に注目だ。
【7月9日(土) 福島芝1800m】
◆アップトゥミー(牝、父モーリス、母ムードインディゴ、美浦・国枝栄厩舎)
母は府中牝馬Sを勝ち、秋華賞2着の活躍馬。伯母にチャペルコンサート(オークス2着)、半兄にユーキャンスマイル(阪神大賞典、ダイヤモンドS、新潟記念の勝ち馬)、半姉にルビーカサブランカ(愛知杯の勝ち馬)がいる。
「(追い切りでは)しまいがしっかりとしている。上も走っているし、距離は長めのところが合いそう」と国枝栄調教師。鞍上は菅原明良騎手が予定されている。
◆サンデュエル(牡、父ロードカナロア、母サンドクイーン、美浦・栗田徹厩舎)
3代母がフェアリードール。一族からはトゥザヴィクトリー(エリザベス女王杯)をはじめ、多くの活躍馬が出ている。
「まだトモに力がつききっていないところもあるけど、ひと追い毎に良くなっている。ゆったりと走れる距離がいいと思います」と栗田徹調教師。鞍上は石橋脩騎手が予定されている。
【7月10日(日) 福島芝1200m】
◆サトノミネルヴァ(牝、父ロードカナロア、母レジネッタ、美浦・国枝栄厩舎)
母は桜花賞馬。兄姉は現3勝クラスのライフレッスンズなどコンスタントに走っている。
「いいスピードがありそう。反応もいいし、短い距離が合うと思う」と国枝栄調教師。鞍上は菅原明良騎手が予定されている。
【7月10日(日) 函館芝1800m】
◆イッツオンリーユー(牝、父ハーツクライ、母イッツオンリーアクティングダッド、美浦・手塚貴久厩舎)
母は米GIベルモントオークス招待Sの2着馬。6月の東京で使うプランもあったが、美浦で追い切りの本数を重ねてから先週末に函館競馬場へと移動した。
「まだ少し馬体に余裕がある感じだけど、輸送すれば絞れてくると思う。牝馬にしては調教を積んでいっても気持ちがピリピリとしないし、穏やかなのはいい」と手塚貴久調教師。鞍上は武豊騎手が予定されている。
◆ブラストウェーブ(牡、父ハービンジャー、母ツルマルワンピース、美浦・大竹正博厩舎)
5歳上の全兄ブラストワンピースは有馬記念の勝ち馬。現5歳の半姉ホウオウピースフルは前週の巴賞で3勝目を飾った。除外でスライドしたが、函館競馬場に移動後も順調そうだ。先週は現地の本馬場(芝)で追い切られた。
「お兄ちゃんと体つきやフォームなどは似ています。輸送してもカイバの食いが落ちていないし、涼しいところに来て元気いっぱい。むしろ、除外で延びたのはよかったと思います」と岩藤調教助手。鞍上は横山和生騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)