田辺騎手鞍上でデビュー予定のアスパルディーコ(撮影:竹之内元)
今週の新潟では2010年の3冠牝馬アパパネの5番仔がスタンバイ。蛯名正義厩舎の2歳馬は前週、札幌の芝2000mでインスタキングがデビュー勝ちを飾った。これに続くか、まずは初戦のレースぶりに注目だ。
【8月27日(土) 新潟芝1600m・牝馬】
◆アスパルディーコ(牝、父ブラックタイド、母アパパネ、美浦・蛯名正義厩舎)
キングカメハメハ産駒の母はGI・5勝(阪神JF、桜花賞、オークス、秋華賞、ヴィクトリアマイル)。兄姉はアカイトリノムスメ(秋華賞)、ジナンボー(新潟記念2着)など4頭とも勝ち上がっている。
ここ2週の追い切りでは田辺裕信騎手が感触を確かめた。ひと追い毎に時計を詰めており、仕上げの過程は順調だ。
「春先に比べると体重も増えたし、いい体つきになっている。だいぶ幅が出てきた。気が入りやすいけど、人との関係性はいい。走りが軽いし、芝に行って良さそう」と蛯名正義調教師。鞍上は田辺騎手が予定されている。
◆アスコルティアーモ(牝、父キタサンブラック、母アスコルティ、美浦・林徹厩舎)
叔母にタッチングスピーチ(ローズS)、叔父にサトノルークス(菊花賞2着)がおり、2歳上の半兄に現オープンのアスコルターレ(マーガレットS)がいる。
先週の追い切りは3頭併せの真ん中に入り、ウッドチップコースでラスト1F11.6をマークした。
「春に入厩した頃より、だいぶ大人になってきました。いいスピードがありそうです」と林徹調教師。鞍上は池添謙一騎手が予定されている。
◆シロノクミキョク(牝、父ゴールドシップ、母マイネアラベスク、美浦・鈴木伸尋厩舎)
近親に目立つ活躍馬こそいないが、調教の気配がいい。2週前(8月10日)にはウッドチップコースで2頭の3歳馬を追走させ、きっちりと最先着している。先週(18日)はゲートを確認した。
「走ることに前向きで素直。引っ掛かるようなところもないし、現状は課題らしい課題がない。調教通りなら初戦から楽しみ」と鈴木伸尋調教師。鞍上は津村明秀騎手が予定されている。
【8月28日(日) 新潟芝1600m】
◆クロスライセンス(牡、父キズナ、母トップライセンス、美浦・鹿戸雄一厩舎)
キンシャサノキセキ産駒の母はデビュー勝ちを含む3勝。従兄弟にスワーヴリチャード(GI2勝=大阪杯、ジャパンC)がいる。
「ゲート試験も早い時期に受かったし、素直な性格で順調に乗れている。ひと追い毎に馬体も締まってきたし、先週の追い切りは楽な感じで動けていた。一生懸命に走るタイプです」と鹿戸雄一調教師。鞍上は池添謙一騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)