◆第8回サウジアラビアRC・G3(10月8日、東京・芝1600メートル)
3日間開催の出走馬が6日、確定した。第8回サウジアラビアRC・G3(8日、東京)は、過去7頭の勝ち馬のうち3頭がのちにJRA・G1を制した出世の登竜門。18年覇者の
グランアレグリアなど4頭が6月の東京マイル戦からの直行組で、小兵の
マイネルケレリウスに激走ムードが漂う。
小兵の
マイネルケレリウスが、府中の2歳マイル戦を沸かせる。過去7回のサウジアラビアRCのデータから浮かび上がるのは、「前走が6月の東京マイル勝ち」であることだ。いちょうSから現在のレース名に変わった15年以降、16年
ブレスジャーニー(未勝利勝ち)、18年
グランアレグリア、19年
サリオス、21年
コマンドライン(以上3頭は新馬勝ち)の勝ち馬4頭が6月に東京を勝ってここに駒を進めた。
マイネルケレリウスも6月19日、府中の新馬マイル戦を上がり最速の34秒0でV。その後しっかり夏休みをとり、万全の過程でここへ臨む。「石川騎手も追えば追うほど伸びそうな感じだったと話していた。先々も走ってくれると思う」と奥村武調教師。前走時410キロは出走予定の9頭中最軽量だが、「体は小さいけど、それを感じさせない走りをします」と非凡なセンスを感じとっている。
また、奥村武厩舎の競馬場別複勝率は、東京が最高の25・4%。母の父別ではアグネスタキオンが厩舎最多の14勝を挙げている。「
ルーラーシップ産駒のJRA初勝利もうちでした」とトレーナー。16年に東京で新馬勝ちしたその
イブキもケレリウス同様、母の父はアグネスタキオンだった。17年以降はすべて新馬勝ちからの直行組がV。さらに18年以降は4年連続でワンツーフィニッシュも決めており、勢いは無視できない。
コンビを組む石川も、自身の世代別通算成績では2歳馬が勝率6・9%、連対率12・7%、複勝率19・1%とすべて最高。19年には札幌2歳S(
ブラックホール)での重賞勝ち星もある。18年以降の芝のコース別勝利数は中山マイルが9勝、東京マイルが6勝で1、2位。関東のマイル戦を得意とする27歳の手綱も大きな後押しだ。(恩田 諭)