アスクビクターモア(左)(c)netkeiba.com、ジオグリフ(右、撮影:下野雄規)
10月23日に阪神競馬場で行われた菊花賞(3歳・牡牝・GI・芝3000m)は、田辺裕信騎手が手綱を執るアスクビクターモア(牡3、美浦・田村康仁厩舎)が、2周目3・4コーナー中間で先頭に立って後続を引き離し、ゴール前で迫った7番人気ボルドグフーシュ(牡3、栗東・宮本博厩舎)をハナ差振り切ってコースレコードである3分02秒4の勝ち時計でGI初制覇を飾った。
アスクビクターモアは父ディープインパクト、母カルティカ、母の父Rainbow Quest。半姉に英仏でG1を2勝したQemah(父Danehill Dancer)がいる良血馬。
今年3月の弥生賞(GII)を制し、皐月賞(GI)で5着、日本ダービー(GI)で3着、秋始動戦のセントライト記念(GII)で2着と世代上位の安定した戦績を誇り、今回のレースで見事に菊の大輪を手にした。
同馬がデビューを果たしたのは、昨年6月26日に東京競馬場で行われた2歳新馬戦(5R、芝1800m)。単勝1.9倍の支持を受け、レースでは道中からハナを主張し主導権を得るも3着となった。このときの勝ち馬は、のちに皐月賞馬となるジオグリフ。2着馬は同年の東スポ杯2歳S(GII)で2着となるアサヒだった。
ジオグリフは30日に東京競馬場で行われる天皇賞・秋(GI)に出走を予定している。また、アサヒは29日の東京10R・紅葉S(3勝クラス)に登録がある。奇遇にも同日の同レースで初陣を迎えた3歳馬たちは、アスクビクターモアに続いて白星を掴み取ることができるのか、今週の開催にも要注目である。