今週デビュー予定のアイリッシュパール(撮影:竹之内元)
秋の東京開催は4週目になり、天皇賞ウィークを迎える。土日で計4鞍のメイクデビューが組まれ、各番組に血統馬がスタンバイ。それぞれの初陣に注目だ。
【10月29日(土) 東京芝1400m】
◆アイリッシュパール(牝、父Saxon Warrior、母ホームカミングクイーン、美浦・栗田徹厩舎)
母は英1000ギニーの勝ち馬。半姉のShaleはアイルランドの2歳G1モイグレアスタッドSを勝っている。伯父にDylan Thomas(愛ダービー、凱旋門賞、キングジョージなど欧州のG1を6勝)、伯母にRemember When(英オークス2着)、いとこにSerpentine(英ダービー馬)などがおり、世界的良血の牝系だ。
当初は夏の新潟で下ろす予定だったが、抽選で除外になり、さらに熱発で体調を崩して仕切り直した。先週の追い切りはウッドチップコースで6F84.6-1F12.0をマークしている。
「気持ちが前向き。折り合い面に注意しながら乗っている。いいスピードがありそうです」と栗田徹調教師。鞍上は川田将雅騎手が予定されている。
【10月29日(土) 東京芝1600m】
◆コスタノヴァ(牡、父ロードカナロア、母カラフルブラッサム、美浦・木村哲也厩舎)
母は2歳の夏にデビュー勝ちを飾り、新潟2歳S5着、阪神JF5着など活躍した。半兄にリレーションシップ(現・オープンクラス)がいる。
「気の強さを持っているし、よく言えば闘争心がある。まだベースは高くないので、単走を中心に動かしている感じ。いいフォームで走れるように修正していきたいと思っています」と木村哲也調教師。鞍上は川田将雅騎手が予定されている。
◆ショウナンハクウン(牡、父ダイワメジャー、母ラッドルチェンド、美浦・加藤士津八厩舎)
2021年のセレクトセールに上場され、取引価格は1億7600万円。半姉にテルツェット(クイーンSの連覇など重賞3勝)、叔父にリアルスティール(ドバイターフ)、叔母にラヴズオンリーユー(オークス、ブリーダーズカップフィリー&メアターフなど国内外でGI 4勝)がいる。
当初は2週目(15日)のデビューを予定していたが、抽選で除外されたためにスライド。先週の追い切りはウッドチップコースで6F83.8-1F12.0をマークした。
「本当に良くなるのは先だけど、思っていたよりも動けている。体幹がしっかりしている感じ。まずはマイルから使ってみます」と加藤士津八調教師。
【10月30日(日) 東京芝1800m】
◆ココクレーター(牝、父エピファネイア、母プルメリアスター、美浦・木村哲也厩舎)
母は芝1400m〜1600mで3勝。叔母にリスグラシュー(有馬記念、コックスプレートなど国内外でGI4勝)がいる。
「小さいけど、ひと夏を越して体力がついてきた。気性的にコントロールの難しさがあるので、ためが利くように調教している。もう少し道中の走り方を改善していきたいと思っています」と木村哲也調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。
◆ノルドヴェスト(牡、父ロードカナロア、母マエストラーレ、美浦・萩原清厩舎)
母はダート1800mで4勝。半兄にルヴァンスレーヴ(ダートGI/JpnI4勝)、いとこにチュウワウィザード(ダートGI/JpnI4勝)がいる。
再入厩後は順調に追い切りの本数を重ねており、先週はウッドチップコースで6F84.91-1F12.2をマークした。鞍上はC.デムーロ騎手が予定されている。
(取材・文:竹之内元)