◆第47回エリザベス女王杯・G1(11月13日、阪神・芝2200メートル)
昨年は10番人気の
アカイイトが勝ち、2着に
ステラリア(7番人気)、3着に
クラヴェル(9番人気)が入り、3連単は339万3960円の大花火が上がった。ただでさえ、牝馬のレースで波乱傾向にあるが、今年も確固たる軸馬が不在で一筋縄ではいきそうにない。
ルビーカサブランカを波乱の主役に抜てきする。
過去10年の阪神2200メートルのデータを見ると、注目は「調教師」「種牡馬」「年齢」の3つ。まずは須貝厩舎だ。勝利数(トップの角居厩舎は解散)では7勝と池江厩舎に及ばないとはいえ、勝率30・4%、連対率39・1%、複勝率47・8%はすべてトップ(出走数20回以上)の数字を叩き出す。しかも、今回は池江厩舎の出走はない。13、14年に同じ舞台の宝塚記念を
ゴールドシップで連覇したのを始め、同舞台で際立つ相性を誇っている。
キングカメハメハ産駒も見逃せない。勝利数は王者ディープインパクトが抜けているとはいえ、勝率12・9%を始め、連対率22・8%、複勝率も34・7%はともにディープをしのぐ。この数字より高いマンハッタンカフェ産駒は、出走頭数が100頭にも満たないため鵜呑みにはしづらい。信頼度はこちらだろう。
さらに5歳馬だ。同レースにおいては4歳馬の勝率がトップだが、こと阪神2200メートルに限定すれば、5歳馬の勝率9・0%は、すべての年齢を凌駕(りょうが)している。母ムードインディゴは、08年の秋華賞で2着に惜敗。3度挑戦した同レースも6着が最高だった。激走
シグナルが灯ったここで、
ルビーカサブランカが母の届かなかったG1のタイトルを手にする。(松末 守司)