ヴァーダイトに注目だ(c)netkeiba.com
昨年、一昨年に引き続き、阪神競馬場の3140mコースで行われる京都ジャンプS。約1カ月後に中山大障害が控えていることもあって前哨戦としては重要な位置づけにある。ダートコースの内側に設けられた障害コースの、3角手前から左回りでスタートし、約1周した後に、たすきコースを経て右回りコースとなり、最後はダートコースを横切って芝コースへ。全体に小回りであることに加えて、ゴール前約200m地点に最後の障害が設置されていることがポイント。先行力は不可欠なコースだ。用意された障害は12個。安定した障害飛越と平地の脚が求められるコースだ。
◎ヴァーダイトはレコード決着となった新潟ジャンプS3着馬。前の2頭は着順こそ入れ替わったが東京ハイジャンプでそのまま1、2着するのだから悲観する内容ではなかった。まして、障害転向3戦目。2歳12月のデビュー戦では、ヒートオンビートを相手に楽勝しており、その時はクラシック候補と呼ばれた逸材だ。初勝利を挙げたあと、平地では思うような結果を残せず、やや伸び悩んだが障害転向後はジャンパーとして優れた素質を開花させようとしている。阪神コースも経験済み。このあとキャリアを積みながら、どこまで伸びてくれるか、楽しみな逸材だ。
〇ホッコーメヴィウスは昨年の3着馬。今年は東京ジャンプS2着のち新潟ジャンプSをレコード勝ち。中京競馬場の阪神ジャンプSで重賞2連勝を記録した。前走は新潟ジャンプSで負かした相手に不覚を取ったが、3着以下には大差をつけており内容的には十分合格点が与えられるものだった。阪神競馬場の実績もあり、別定60kgも問題なし。暑かった夏からずっと安定した成績を残しておりタフな馬だ。
▲アルーフクライは中京競馬場の阪神ジャンプS2着馬。障害転向2戦目の初勝利。そして転向3戦目で重賞連対を果たしているのだから、素質はA級だ。前走はスタートのミスを持ち前のスピードで楽にリカバリー。まだ荒っぽさを残しながら、3着馬に4馬身の差をつけて2着を確保した。8歳馬とはいえ、障害馬としてのキャリアは浅く、まだ底を見せていない点も魅力だ。
△エイシンクリックは阪神スプリングジャンプの優勝馬。東京ジャンプS3着のあと、ひと息入れたようだが1年以上の休み明けで重賞競走に勝った脚力は無視できない。△スマートアペックスも同様で東京ジャンプSに勝ち、その前は阪神スプリングジャンプ2着。休養前は強い馬たちと互角の競馬をしていた。1年以上の休養を経て平地を叩いた前走は途中でリズムを崩してしまったが、その脚力は侮れない。