「京都2歳S・G3」(26日、阪神)
相沢師は京都2歳Sに送り込む
グリューネグリーンを見つめながら、「生まれたときから、兄にそっくりなんだよね」と目を細める。その兄とは
ヴェルデグリーン。師にとって、非常に思い入れの深い1頭だ。
5歳になってから頭角を現し、13年オールカマーと14年AJCCでG2を2勝。さらなる飛躍が期待されたが、その後に運命の歯車が狂い、がんを患ってこの世を去った。「元気ならばもっと活躍してくれたと思いますよ」と当時を振り返るトレーナー。その弟が重賞の舞台へ。さぞ感慨深いものがあるだろう。
最終追い切りは美浦Wで併せ馬。豪快なアクションで1秒1先着した。指揮官は「馬体は変わらないし、動きはいいですよ」と好感触だ。デビュー戦は3着に敗れたものの、2、4着馬が次戦で勝ち上がったようにレベルの高い一戦だった。それを証明するように、同馬も2戦目を正攻法の競馬から2馬身半差で快勝した。「初戦は負けたけど相手が強かったからね。重賞でも楽しみですよ」と活躍を期待する。志半ばで天に召された、兄の分まで-。(デイリースポーツ・小林正明)