Mデムーロとともに連覇を成し遂げたミスニューヨーク(左)
◆第8回ターコイズS・G3(12月17日、中山競馬場・芝1600メートル、良)
第8回ターコイズS・G3が17日、中山競馬場で行われ、2番人気の
ミスニューヨークが同レースの重賞昇格(15年)後2頭目となる連覇を果たした。
押して押して外めの9番手を追走した。スムーズに流れに乗り、勝負どころの3、4角で
ゴーサイン。前を射程圏にとらえて直線で大外へ持ち出すと、弾けるように伸びて好位から粘り込みを図る
ウインシャーロットをのみ込み、首差で退けた。昨年に続いて手綱を執ったMデムーロは「この馬はこの競馬場が好きだし、馬場も合う。瞬発力があるからごちゃごちゃにならないように外に出したけど、いい競馬をしてくれた」と笑みを浮かべた。
悔しさをバネにした。昨年の制覇後、今年は重賞ばかり4戦で勝利から遠ざかった。前々走は直線で寄られる不利があり、前走の京成杯AHは広いスペースに出せず消化不良と、敗因は明白だった。この日は鞍上が迷わず外にエスコート。「前走、ちょっとスペースがなくて悔しい思いをした。今回は本当にうまくいった」。昨年は斤量53キロだったが、今年は2キロ増でも勝ち切って成長を印象づけた。
2つめのタイトルを積み上げたが、来年は6歳。杉山晴調教師は「この先はオーナーと相談して」と話すにとどめた。中山巧者の今後が注目される。(松末 守司)
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ミスニューヨーク 父キングズベスト、母マンハッタンミート(父マンハッタンカフェ)。栗東・杉山晴紀厩舎の牝5歳。北海道浦河町・高昭牧場の生産。通算22戦6勝。総獲得賞金は1億8383万7000円。主な勝ち鞍はターコイズS・G3(21年)。馬主は(有)高昭牧場。