昨年東京競馬場の誘導馬を引退したサクセスブロッケン(撮影:下野雄規)
12月22日、強豪馬の揃った2009年のフェブラリーS(GI)など、GIおよびJpnIで計3勝を飾ったサクセスブロッケン(牡17)が死亡したことがわかった。公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルがホームページ上で発表した。
サクセスブロッケンは父シンボリクリスエス、母サクセスビューティ、母の父サンデーサイレンス。母は2002年のフィリーズレビュー(GII)覇者で、従兄弟にダートグレード競走6勝のサクセスエナジーなどがいる。
2007年11月に福島競馬場で行われた2歳新馬戦でデビュー。後続に3.1秒差をつける大差圧勝で初白星を飾ると、翌2008年の黒竹賞、ヒヤシンスS、端午Sと無傷の連勝を重ね、日本ダービーに出走。芝のレースには初出走だったが単勝3番人気に支持された(結果は18着)。返す刀でジャパンダートダービーに出走すると、後にダート交流重賞を席巻するスマートファルコンに3馬身半差をつける圧勝でGI級競走初制覇を飾った。
その後、同年11月のJBCクラシックで2着、12月の東京大賞典で3着、翌2009年1月の川崎記念で3着と好走。続く2月のフェブラリーSでは、カネヒキリ、ヴァーミリアン、カジノドライヴ、エスポワールシチー、サンライズバッカスなど数々の強豪馬が揃うなか、最終直線での大接戦を制して白星を飾った。また、同年12月にはふたたび東京大賞典に出走し、ヴァーミリアンとのハナ差の接戦を制して3つ目のタイトルを獲得した。現役時代の通算成績は19戦7勝。
2011年2月3日付で競走馬登録を抹消されると、去勢されたのちに東京競馬場で乗馬入り。翌2012年2月からは誘導馬に転身し、2020年には初めて日本ダービーの先導を行った。昨年2月に誘導馬を引退、鹿児島県に移動し余生を送っていた。
現所有者である特定非営利活動法人ホース・トラスト理事長の小西英司氏からのコメントは下記のとおり。
「年々足腰が弱ってきており回復に向け人馬ともに尽力しましたが、本日天国へ旅立つことになりました。最後まで彼は、生きようと頑張っていただけに無念です。
会いに来てくださいましたファンの皆様、応援してくださったファンの皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました」
(公益財団法人ジャパン・スタッドブック・インターナショナルのホームページによる)