ダイヤモンドSに出走予定のミクソロジー(c)netkeiba.com
広い東京競馬場で行われる最長距離のハンデ重賞。今年の場合はトップハンデが56kgで最軽量馬が53kgなので斤量はさほど気にする必要はないかもしれない。求められるものはスタミナと底力。特殊な条件下で行われるレースだけに「格」より長距離適性を重視したい。
◎ミクソロジーは万葉Sをレコード勝ちして、ここに挑む。芝2000m未満では【1-0-0-3】だったが、2000m以上の距離では【3-1-1-0】と3着以内をキープし続けている。長距離戦を連勝してきたという点ではどことなく昨年勝ち馬のテーオーロイヤルと似たところがある。優れたスタミナを持つ父オルフェーヴル産駒で、母はオークス2着ゴールデンジャック、そしてJBCスプリントなどに勝ったスターリングローズの全妹。スターリングローズはアスカクリチャンの父でもありスタミナ遺伝子も併せ持つファミリーだ。レコード勝ちの反動と、初の東京コースをこなせば当然有力馬の1頭だ。
〇スタッドリーはデビュー戦から前走までの17戦すべてが芝2000m以上の中距離戦。極端な長距離戦の経験はないが、これまでのレースキャリアの中で掲示板を外したのは初の重賞挑戦となった前走のアメリカジョッキーCC6着含めて3回という堅実派だ。先週の共同通信杯を勝ったファントムシーフと同じハービンジャー産駒で、母ウインフロレゾンも東京競馬場芝2400mで勝利経験がある。その実績からトップハンデは少々見込まれた感があるが、今回のメンバーなら勝ち負けの期待十分だ。
▲シルブロンは本栖湖特別、そしてグレイトフルSの優勝馬。この馬もデビュー戦から長い距離を使われてきたが、2000m以上の距離では未勝利時代を含めて【3-1-1-3】。本格化した昨春以降は【3-1-0-0】と安定している。シルブロンの武器は持続性に優れた末脚で4勝中3勝を東京コースで記録しているのも心強い。さすがに豪州でG1競走に勝ったメールドグラースの半弟だ。
△レクセランスは昨年の1番人気馬。前半は後方に控えて、途中からアクセルをふかしていったが、最後は力尽きた。その後は目黒記念を目標にされて調整されてきたが脚部不安を発症。長期休養を経てダート競馬で復帰し、今回が休み明け3戦目。昨年の万葉S2着馬でもあり、自分の競馬に徹すれば距離はこなせるはず。無視はできない。
格下でも長距離適性の高い△マリノアズラ、久しぶりでも長距離実績のある△ヴェローチェオロ、逃げて万葉ステークスのレコードを演出した△タイセイモナークなども連下には押さえておきたい。