小倉大賞典に出走予定のウイングレイテスト(撮影:小金井邦祥)
大阪杯がGI競走に昇格したことによって、その
ステップレースとしても重宝されることになった中距離ハンデ戦。まだ勝ち馬は出ていないものの20年の
カデナは大阪杯4着で、昨年の
アリーヴォは大阪杯3着。19年
スティッフェリオは小倉大賞典に勝利したあと秋のオールカマーに勝って、翌年の天皇賞・春2着。出世レースとまでは言わないが中距離馬にとっては軽視できないレースになっている。
◎
ウイングレイテストはニューイヤーS優勝馬。デイリー杯2歳S2着、ニュージーランドトロフィー3着と早い時期から重賞級の能力を示してきた馬で、長く3勝クラスの常連として活躍していたが、一皮むけた印象だ。これまではマイルを中心に使われてきたがスクリーンヒーロー×サクラユタカオーという配合で、200mの距離延長が大きなマイナスになるとは思えない。
ハイラップの流れが予想される今回、むしろ早い流れを経験してきたことはプラスではないか。57kgのハンデは少々見込まれた感もあるが、前走で経験している斤量で、スクリーンヒーロー産駒は重ハンデに強い。
〇
レッドランメルトは1800m戦【3-2-1-0】。前走の中山金杯は外枠から好位を取りに行き、最後の直線では抜け出そうかという見せ場を作ったが、最後は力尽きた。道中やや力みながらの追走で脚がたまらなかった印象だが、重賞級の能力を持ち合わせていることを示した1戦でもあった。
サトノダイヤモンドらと同じディープインパクト×オーペンという配合だが、これまでのキャリアから200mの距離短縮はプラス材料。重賞実績がないことからハンデにも恵まれた。
▲
ロングランはレインボーS優勝馬。デビュー戦こそ芝だったが、そのあとはダート競馬でキャリアを積み上げ3歳時にはジャパンダートダービーにも出走している。3歳秋に去勢手術を受け、3走前から芝コースへと転じ、特別競走2連勝。前走のディセンバーSは前残りの展開の中で後方から追い上げて5着。オープンでの目途を立てた。55kgのハンデなら見せ場以上も期待できそうだ。
△
ヒンドゥタイムズは大阪城Sの優勝馬で昨年夏の小倉記念2着馬。前走のチャレンジカップは2番人気に支持され、大外からメンバー最速の末脚で追い上げたが伸びきれなかった。順調に使い込めない馬だが、1度も掲示板を外すことなくオープン入りした馬で力強い末脚が武器。ハイペースが予想される展開で前半に置かれすぎなければチャンスはありそうだ。
トップハンデでも決め手のある△
カテドラル、関門橋S2着△
ダンディズム。最後に逃げ差し自在の△
フォルコメンの名前もあげておきたい。