ユーバーレーベンの父ゴールドシップ(写真は2012年の皐月賞時、撮影:下野雄規)
一昨年のオークスを制したユーバーレーベン(牝5、美浦・手塚貴久厩舎)が2日、左前脚屈腱炎のため、現役を引退することが決まった。
母としてのユーバーレーベンの可能性をはかる上で重視すべきは、父であるゴールドシップの存在だ。そこで注目したいのはゴールドシップが牡馬よりも牝馬の活躍が目立つフィリーサイアーであること。ユーバーレーベンを筆頭にウインキートス、ウインマイティーなど、重賞を勝った4頭のうち3頭が牝馬。他にもプリュムドールやジュニパーベリーなど、多くの牝馬が上級クラスへと出世している。
実はフィリーサイアーは母の父として成功することが多く、最近ではファルブラヴ(ハープスターやステルヴィオの母の父)、クロフネ(クロノジェネシスやヴェラアズールの母の父)が代表格。2頭ともに父として牝馬を中心に活躍馬を送り出したが、それ以上に母の父としての存在感が際立っている。ゴールドシップにも同じような未来が待っているのではないだろうか。
数年後に競馬場に姿を見せるであろう「母の父ゴールドシップ」は可能性に満ちている。その代表格となるユーバーレーベンの子どものデビューが今から待ち遠しい。