◆第41回ニュージーランドトロフィー・G2(4月8日、中山・芝1600メートル)
シーウィザード(牡3歳、美浦・鹿戸雄一厩舎、父
ビーチパトロール)は近3走大きな着順を並べているが、それぞれ敗因はハッキリしている。
3走前のホープフルSは返し馬からイレ込みが激しく、レース前に消耗。2走前の京成杯はスローの瞬発力勝負になってしまい、持続力が武器のこの馬にとって厳しい展開となった。そして、前走のス
プリングSは出遅れからの4角大外回し。全てうまく嚙み合わっていないレースだが、特に前走とホープフルSは度外視していい内容だろう。
課題の気性面は、前走前に柴田善臣騎手が毎週稽古をつけて改善。レース直前まで落ち着きがあった。鹿戸調教師も「ゲートに入るまではすごく良かったんだけどねえ。出ればもう少しいい競馬ができたと思うよ」と苦笑い。出遅れも、馬が下を向いてちょうど気が抜けた時にゲートが開いてしまっただけで、そこまで心配することはない。
マイルは昨年8月の新潟2歳S(3着)以来だが、ペースが流れやすくなるのはプラス。また、半兄の
シゲルタイタン(父マジェスティックウォリアー)がダート短距離のオープン馬で、血統的にも短縮は良さそうだ。巻き返しのチャンスは十分にあると言っていい。(角田 晨)