「天皇賞(春)・G1」(30日、京都)
前哨戦の日経賞を8馬身差で快勝した
タイトルホルダーが態勢万全だ。最終追い切りは26日に美浦Wで併せ馬。馬なりながら、軽快な伸び脚で併入するなど、叩いた効果で状態面も右肩上がりで上昇している。舞台は22年の阪神から、新装・京都に変わるものの、史上6頭目の連覇に向けて不安はない。
タイトルホルダーは、横山和を背に美浦Wで併せ馬を行った。1週前の19日に同じコースで強い負荷をかけた追い切りを行っており、今週は長距離輸送も考慮し、格下で楽な相手の
マンスール(3歳未勝利)をパートナーに抑え気味の内容。6F82秒7-37秒9-12秒1で併入。引っ張り切りだったが、フットワークは力強く好調そのものだ。以下、横山和生騎手と栗田徹調教師の一問一答。
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◆横山和生騎手
-最終リハを終え。
「先週しっかり動かしているし輸送もあるので、競馬に向けて動き過ぎないようにセーブするイメージ。機嫌は良さそうでしたし、道中の雰囲気も良くなっている。順調です」
-日経賞を振り返って。
「スタートしての一完歩目にいつもの
タイトルホルダーらしさが戻ってきていて、これなら大丈夫と思えた。8馬身差は馬場が味方したとも思いますし、らしさが戻ってくれたことが安心できたところです」
-連覇が懸かる一戦。
「今年も素晴らしいメンバーと戦えて楽しみにしている。目標になる立場だと思うが、僕はいつも通り
タイトルホルダーとリズムを、呼吸を合わせて走って来られたら」
-新生京都コースだ。
「新しくなった京都は今回みんな初めて。乗り越えた馬が勝つと思うし、乗り越えてくれると思います」
◆栗田徹調教師
-最終追い切りの狙いと評価を。
「やり過ぎないこと、疲れを残さないことです。いい時の心身の
バランス、走る気持ちと体がマッチしているように感じました」
-中間は。
「昨年の経験から使って良くなるだろうなと思っていたが、もくろみ通り馬が充実して良くなっていると感じています」
-新装京都の適性について。
「コースは意識してないです。馬と騎手は
ベストパートナー。(横山)和生騎手がこの馬の長所、短所をよく分かっていますから」
1週前に強い負荷をかけ、当週は併せた相手に合わせるようなケイコ内容は22年V時と同様。鞍上との呼吸もピタリと合っていた。この中間も在厩調整だが、加減せずにしっかりと乗り込み、その中で普段の
テンションが上がることもない。追い切り前後も落ち着き払った姿は“現役No.1ステイヤー”の風格か-。連覇に向けて万全の態勢と言い切っていい。