競馬新聞「馬サブロー」のPOGマスター、木村拓人(美浦)と塩手智彦(栗東)がお送りするPOG情報。東西のトレセンでつかんだホットな情報をお届けします。
今週は栗東の2厩舎の若駒を紹介したい。まずは浜田厩舎から。「これから入厩してくるノースヒルズの馬はいいと思うよ」と以前にトレーナーから聞き、今週改めて尋ねたところ思っていた通りの好感触だった。その馬こそ
ノットイナフ(牡、父マジェスティックウォリアー、母クライミングローズ)。祖母に98年桜花賞などG1で3勝を挙げた
ファレノプシスを持ち、1歳上の兄
パラシュラーマはデビューから芝で2戦連続2着後、ダートで2連勝している。
既にゲート試験にも合格。初陣は6月17日の阪神5R新馬(ダート1200m)を川田騎手で予定する。トレーナーは「柔らかい走りをするので、先々は芝でもいけそうな感じ。距離の融通も利きそうです」とうなずく。「気性が前向きですし、血統背景なども考慮してダートでのデビューになりました」。調教過程も上々で「順調です。自分から動けている感じで、いいですね」と手応えを口にした。
ブリーズアップセール出身の
ジュンラトゥール(牡、父パイロ、母グーテデロワ)は、6月17日の函館5R新馬(ダート1000m)を目指している。「現時点で馬体はやや薄いものの、これからどんどん良くなっていくと思います。素直でいい馬です」。
ピオニエーレ(牡、父
リオンディーズ、母パイオニアプライド)は函館1〜2週目の芝のレースを視野に入れて調整を進めている。「体つきにまだ少し余裕はありますが、これから良くなっていきそうです」。伯母に12年ヴィクトリアM覇者
ホエールキャプチャを持つ血統馬だ。
続いて長谷川厩舎の情報を。
ロードバロンドール(牡、父
エピファネイア、母エンジェリックレイ)は6月11日の函館5R新馬(芝1200m)を鮫島駿騎手で予定している。師は「先週はしまいが少し頼りなかったのですが、追うごとに良くなって気持ちも入ってきました。初戦から楽しみです」と期待。こちらは伯父に
ダノンバラードなどを持つ血統馬だ。
ディーマジェスティ産駒の
タケシ(牡、母ナムラエンジェル)は推定420〜430キロと牡馬にしては小さめながら「小柄でも芯が入って、しっかりしています」と手応えは上々。横山和騎手で6月17日の函館6R新馬(ダート1000m)を目指す。
近親にハーツクライが名を連ねる
ナムラエイハブ(牡、父
リアルスティール、母ナムラアン)はゲート試験合格後に放牧へ。母も現役時代にオープン勝ちを飾っている血統馬に「骨格はしっかりしていますが、まだ線が細い印象。もう少し筋肉がついてくればいいですね。いいものを持っていますし、前進気勢があります。芝の中距離で活躍をしてくれそう」とデビューを心待ちにしている様子だった。
レオナルドスター(牡、父ダイワメジャー、母レディマカパ)は1歳セレクトセールで4800万円(税抜き)の値がついた。「筋肉の質が良く、柔軟性があります。まだ幼い面を残していますが、成長力がありそうなタイプで楽しみです」と良化曲線を思い描いている。(馬サブロー栗東支局・塩手智彦)