◆第28回ユニコーンS・G3(6月18日、東京・ダート1600メートル)
第28回ユニコーンS・G3は18日、東京競馬場で行われ、単勝1番人気の
ペリエールが3馬身差の完勝。重賞初制覇へ導いたルメール騎手は最高の形で、来週の
グランプリ制覇へ弾みをつけた。
ここでは役者が違った。抜群の手応えで好位3番手から直線に向いた
ペリエールは、ルメールのアクションに応えて反応良く加速。最後は追いすがる
サンライズジークに3馬身差をつける完勝で見事に重賞初制覇だ。9Rから特別戦3連勝を飾った鞍上は「たぶん海外の経験は、彼にとっていいポイントだった。今日はむちゃくちゃ強かったです」と、初コンビのパートナーをたたえた。
海外初遠征だった前走のUAEダービーは4着に終わったが、その経験値が生きた。道中では馬群の中でもひるまず、操縦性の高さを発揮して完璧に立ち回った。「乗りやすい馬だと思っていた。直線は普段も長く脚を使って伸びてくれるが、今日の彼の反応は速かったです」とルメール。入念にチェックしたレース映像から想像していた以上のパフォーマンスに声を弾ませた。
東京では3戦3勝と抜群の相性だ。黒岩調教師は「距離は1600メートルまでがベスト」と改めて適性を評価。さらに「ジョッキーも力強い馬と言ってくれた。目に見えない部分で、しっかりとした成長を感じられたレースでした」と言葉を続けた。今後は放牧で英気を養って、秋に備える方針だ。
「
ペリエールは、また(今度は)G1レベルでよく頑張ってくれると思う」と締めくくったルメールは今週6勝を挙げ、リーディングトップにも1勝差と完全に射程圏内。
イクイノックスと挑む宝塚記念へ、最高の形で弾みをつけた。(坂本 達洋)
ペリエール 父ヘニーヒューズ、母ソフトライム(父フジキセキ)。美浦・黒岩陽一厩舎所属の牡3歳。北海道新ひだか町・チャンピオンズ
ファームの生産。通算成績は6戦4勝(うち地方1戦0勝、海外1戦0勝)。総獲得賞金は8950万4200円(うち地方840万円、うち海外659万3200円)。重賞初勝利。馬主は長谷川祐司氏。