青森産で最後の有馬記念覇者となっているグリーングラス(ユーザー提供:19581102さん)
年が変わって早1カ月が経とうとしているが、出産シーズンを迎えた馬産地からは続々と新たな仔馬の誕生が報告されている。先日もGI9勝の名牝
アーモンドアイの3番仔誕生がニュースになり、SNSを中心に大きなトレンドとなったばかりだ。日本における競走馬の馬産地といえば、大半を占めているのが北海道。他には夏に限定競走が組まれている九州産馬などが挙げられるが、かつて青森県が一大馬産地だったことはご存知だろうか。
日本ダービーは47年
マツミドリ、54年
ゴールデンウエーブ、55年オートキツ、57年ヒカルメイジ、58年ダイゴホマレ、59年コマツヒカリ、62年
フエアーウインで7勝。また、有馬記念も58年オンワードゼア、62年
オンスロート、67年カブトシロー、78年カネミノブ、79年グリーングラスと5勝している。カブトシローは人気になると凡走し、人気を落とすと激走したことから、「新聞の読める馬」の異名をとった。
また、グリーングラスは
テンポイント、トウショウボーイとTTGを形成。76年には菊花賞、78年には天皇賞(春)も制し、歴史的名馬として語り継がれている。ほかにもカネミノブの母カネヒムロは僅か384kgでオークスを制した最軽量でのGI勝利記録保持者。この記録は現在も破られておらず、"小さなアイドル"で知られる
メロディーレーンもなしえていない。
しかしながら近年、青森県の生産頭数は2桁で推移している。JRAのGI制覇は01年阪神JFの
タムロチェリーが最後。同じく重賞制覇も20年ダイヤモンドSの
ミライヘノツバサが最後となっている。だが、先々週の京成杯では
ハヤテノフクノスケが4着に健闘。地方でも
サルサディオーネ、
ギシギシといった強豪も出ているので、いつ超大物が出ても不思議はない。第二のグリーングラスが現れる日を楽しみに待ちたい。
【00年以降の青森産馬のJRA重賞勝ち馬】
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タムロチェリー(父セクレト)…01年阪神JF、小倉2歳S
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カッツミー(父サッカーボーイ)…02年ラジオたんぱ賞
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マイネレーツェル(父ステイゴールド)…08年フィリーズレビュー、ローズS
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ミライヘノツバサ(父
ドリームジャーニー)…20年ダイヤモンドS