◆第91回日本ダービー・G1(5月26日、東京競馬場・芝2400メートル)

　実績上位の皐月賞組を中心視したいなかで、舞台が東京に替わることで大きな上積みが期待できそうなのがアーバンシック(牡3歳、美浦・武井亮厩舎、父スワーヴリチャード)だ。2走前の京成杯は直線で内にもたれるような面を見せながら、エンジンがかかってからは鋭い伸び脚で2着を確保。前走の皐月賞も4角10番手の大外から追い込んで、0秒4差4着まで迫った脚は評価できる。近2走の中山よりも、直線が長い東京コースでこそ真価を発揮できるタイプだ。

　さらに課題だった気性の幼さも、使いつつ着実に成長してきたという。武井調教師は「馬自体が本当に成長途中なので、この(皐月賞からの)1か月半というのはすごいでかいし、また今回も(調教で)新しいこともできるようになってきている」と手応えをつかむ。自分から走ろうとする前進気勢が以前よりも出てきて、きっと実戦でもプラスにつながるに違いない。さらにパフォーマンスを上げることができれば、皐月賞の上位馬を逆転することもあるだろう。(坂本　達洋)