【南井克巳元調教師 豪腕の視点】ドウデュースはやっぱり強い 今、日本でこの馬に敵うのはいない

2024年11月25日 06:00

 ジャパンCを制したドゥデュースと武豊(撮影・園田高夫)

 「ジャパンC・G1」(24日、東京)

 8万人のユタカコールが降り注いだ。1番人気のドウデュースが、メンバー最速となる上がり3F32秒7の鬼脚でたたき合いを制し、世界の強豪相手にG1・5勝目を挙げた。昨年、負傷離脱中で手綱を取れなかった武豊は、天皇賞・秋に続いてきっちりVをつかみ取り、ジャパンC歴代最多の5勝目。レース後の状態次第だが、既に年内引退が発表されている5歳馬は、有馬記念(12月22日・中山)で連覇&有終Vを狙う。2着は7番人気のドゥレッツァと8番人気のシンエンペラーの同着だった。

  ◇  ◇

 東京が合うと言うのもあるけど、ドウデュースはやっぱり強い。もともと折り合いに辛抱のいる馬だけど、ペースが遅くて向正面には前に馬がいなくて、いつもより掛かっていた。僕の感覚では仕掛けが早いと思ったけど、ユタカ君も自信があったんだろう。最後は少し危なかったけど、力でしのぎ切った。今、日本でこの馬に敵うのはいないね。有馬も楽しみだ。

 僕の注目していたシンエンペラーは2着(同着)。最後は内から差し返して、ゴール前の勢いは一番あった。前回の凱旋門賞はゲートでぶつけて、位置取りも悪くて競馬になっていなかった。馬場も合わなかったんだろう。だから今回は期待していた。どんな競馬もできるタイプだし、まだ3歳。楽しみだね。ドゥレッツァもパドックで良く見せたし、ここにきて馬が良くなっているね。

 話題を集めた外国馬は残念ながら日本馬のような切れる脚を使えなかった。それでもゴリアット。この馬は強いと思うよ。慣れない馬場と後ろの位置からでも、最後はジワジワと脚を使った。スタートを上手に切ってハナに行けていれば、もっと上の着順も狙えただろうし、レース展開自体も全く違ったと思うね。そうなるとドウデュースがもっと楽に差し切る展開だったかもしれないが…。それでもとにかく力を感じさせる走りだった。(JRA元調教師)

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