2歳から5歳まで4年連続でGIを勝つなど活躍し、今年暮れに惜しまれつつ引退したドウデュースの様子がこのほど、netkeibaTV『ドウデュース、北海道での新生活をスタートする』で公開された。同馬は現在、種付けシーズンに向けて英気を養っている。到着時の様子や種牡馬としての期待を社台スタリオンステーションのスタッフにうかがった。
――到着時の印象、様子は
馬体の素晴らしさや醸し出す雰囲気はもちろん印象的でしたが、ハーツクライの歩き方にそっくりで、とても懐かしい気持ちにもなりました。到着時は輸送の疲れもあったのだとはおもいますが、とてもおとなしく落ち着いた様子で馬運車を降り、各報道関係者の前で撮影に応じていました。
――現時点で感じるドウデュースならではの特徴は
父と比べて厚みのある筋肉を全身にまとっていますが、父のようなすばらしい柔軟性も感じられて、力強さとしなやかさが高いレベルかつ絶妙なバランスで表現されている印象です。
――馬房の場所は
隣にはオルフェーヴルがいて、正面にはシャフリヤールが入りました。飼料や物品などを置くスペースを挟んだ隣にはイクイノックスがいます。
――ドウデュースに対して他馬の反応は
ドウデュース自身が他馬に対して、特に大きな反応を示しませんでしたので、入場時は周りの馬も比較的静かでしたね。
――到着してから、その後の様子は
まずは環境に慣れるまで細かく様子を見ていくことになると思いますが、今のところ落ち着いて過ごしています。
――種牡馬としての期待は
歩様などをはじめ、父らしさを感じさせつつも、母の要素も受け継いだことで、スピードやパワー、キレが増し、仕上がりも早く、父からの進化を感じさせます。そのあたりは父ハーツクライが2着に惜敗したダービーをレコードで制したことにつながったのだと思います。
それでいて毎年GIを勝ち、24年秋には5歳時に充実期を迎える父の産駒の典型ともいえるような、圧巻のパフォーマンスを見せてくれました。瞬時に鋭く抜け出すことも、大外からひとまくりするような走りもできますし、産駒は芝のクラシックホースはもちろん、優れたスプリンターやマイラー、また血統背景からは配合次第でダートチャンピオンも誕生するはずです。
父は北米の芝・ダート双方のG1を勝ったヨシダ(Yoshida)や、国内では重賞3勝のノットゥルノほか、ダート路線の活躍馬も多く送り出していますし、さらに本馬は母の影響を受けるぶん、父以上にダート路線の大物を誕生させられる気がしています。
さまざまなカテゴリーの牝馬と出会い、この馬の良さが最大限引き出されることに期待しています。同一年に芝とダート双方の路線から、三冠馬が現れるということも、十分にあり得ると思います。