スプリングSで一発を狙うローレルオーブ(24年11月撮影、ユーザー提供:Daigoさん)
「海老、白玉霰」の勝負服が、久々のビッグタイトル獲得となるか。株式会社ローレルレーシングが所有するローレルオーブ(牡3、栗東・杉山佳明厩舎)が、スプリングステークス(3歳牡牝・GII・芝1800m)で重賞初制覇を狙う。
ローレルオーブは父ウインブライト、母ルージュマジック、母の父アフリートの血統。母はJRAで未勝利だが、伯父のボールドブライアンは03年の東京新聞杯を制している。そして、いとこのウシュバテソーロは23年のドバイワールドCの覇者であり、現役屈指のダートホース。総獲得賞金の25億6362万5300円は日本馬では歴代トップとなっている。
ここまで7戦1勝。昨年7月の新馬は7着だったが、続く8月の未勝利で初勝利を挙げた。その後は果敢に重賞にチャレンジ。札幌2歳Sが9着、デイリー杯2歳Sが7着、京都2歳Sが8着と苦戦が続いたものの、この経験は大きな糧となるはずだ。その後も1勝クラスで7着、13着と物足りない着順が続くが、血統的に年を重ねて良くなりそうなタイプ。春の訪れとともにパフォーマンスを上げる可能性は十分にある。
馬主の株式会社ローレルレーシングはカネツ競走馬株式会社を前身とする老舗のクラブ法人。これまでに02年の帝王賞と03年の川崎記念を制したカネツフルーヴ、09年のJRA賞最優秀短距離馬のローレルゲレイロなどの活躍馬を送り出してきた。近年は大物こそ出ていないが、現3歳世代は11頭が走り、既に勝ち上がり5頭と絶好調。ここでクラブにとっては09年のスプリンターズSのローレルゲレイロ以来、16年ぶりのJRA重賞制覇となるか。是非とも出資者を喜ばせる走りを期待したい。