昨年の「府中牝馬S」はブレイディヴェーグが勝利(撮影:下野雄規)
宝塚記念の実施時期が2週繰り上げ、一部前哨戦のレース間隔や開催場が調整されるなど、今年から中央競馬の競走体系が大きく変化している。今週末に行われるしらさぎS、府中牝馬Sも同じく。前者は昨年までの米子Sを前身とし、夏季マイル路線の拡充を図るため重賞格上げ。後者は見慣れたレース名だが、施行条件が大きく変わっているので、いま一度整理しておきたい。
府中牝馬ステークスは1953年に東京牝馬特別としてスタート。幾度の条件、競走名の変更を経て、エリザベス女王杯の前哨戦となった。10月半ばの開催で定着していたが、今年大きくテコ入れ。これまで行われていたマーメイドSの条件を引継ぎ、「10月→6月」「GII→GIII」「グレード別定→ハンデキャップ」にそれぞれ変更。ただし、回次はこれまでの府中牝馬Sから通しで今回が第73回となる。
いっぽう、96年に始まったマーメイドSは、昨年の第29回をもって、競走名の使用を取り止めることになった。今後、名前が復活する可能性もあるが、現時点ではアリスヴェリテが最後の勝ち馬ということになる。そして、これまで府中牝馬Sが実施されていた10月半ばには、アイルランドトロフィーなるレースを編成。旧来と変わらず、「3歳上牝」「GII」「別定」「東京芝1800m」の条件で実施される予定だ。
【府中牝馬Sの変更内容】
■開催時期
・10月半ば→6月半ば
■グレード
・GII→GIII
■負担重量
・グレード別定→ハンデキャップ
■そのほか
・マーメイドSの条件を一部引き継ぐ
・10月半ばにはアイルランドT(3歳上牝・GII・東京芝1800m)を編成