「1歳の頃から良かった馬」と寺島師も好感触 ゼロヴィジビリティが初陣/関西馬メイクデビュー情報

2025年06月23日 18:00

今週デビュー予定のゼロヴィジビリティ(撮影:井内利彰)

 先週、阪神芝1400mの新馬戦は当欄でも取り上げたタイセイボーグが勝利。今年の新種牡馬、インディチャンプの産駒がJRAで初勝利を挙げた形となる。今週から小倉開催がスタートするが、ここでも新種牡馬の活躍に注目だろう。

 そして、小倉といえば「九州産限定」のレース。土日にそれぞれ1レースずつ、新馬戦が組まれているが、追い切りで動いている有力馬ほど、どちらの番組を使うかということで戦前から話題になっている。ここでは取り上げていないが、栗東坂路で4F51.1秒をマークしたカラクニダケ(栗東・谷潔厩舎)は28日、土曜日に出走予定とのこと。

【6月28日(土) 小倉芝1200m(九)】

◆ニシノメイホウ(栗東・北出成人厩舎)

 半兄に1200m以下の距離で2勝を挙げているニシノクラウン(父リーチザクラウン)がおり、おじには2023年毎日王冠など重賞2勝のエルトンバローズ(父ディープブリランテ)がいる血統。

 本馬は坂路での追い切りを中心に調整されており、6月18日の坂路では4F53.1秒、2F24.9秒、1F12.5秒をマーク。追い切るごとに時計を詰めている。一応、土曜日の番組で取り上げたが、日曜日の小倉芝1200m(九)との両睨みではある。

【6月29日(日) 小倉芝1200m(九)】

◆コウユーネロガ(栗東・斉藤崇史厩舎)

 おじにJRAのダートで2勝を挙げているキクノウェスター(父シニスターミニスター)がいる血統。父の代表産駒には芝で4勝を挙げているニシノレヴナントがいる。

 本馬は4月4日にゲート試験を合格。坂路で15-15程度の追い切りを消化した後、一旦放牧に出て、あらためて栗東へ帰厩。6月11日のDPでは3頭併せで遅れたが、6月19日の坂路では古馬1勝クラスを追走して1馬身ほど先着。4F55.3秒はさほど速い時計ではないが、2F24.5秒、1F12.1秒で優秀なラップを踏んでいる。「坂路ではいい動きを見せています」と斉藤崇史調教師。鞍上は団野大成騎手で予定している。

◆ヴィジュイイジャン(栗東・松永幹夫厩舎)

 父の代表産駒には、同じ九州産で2021年北九州記念で重賞を制したヨカヨカがいる。本馬は2024年九州1歳市場にて、300万円(税抜き)で落札されている。

 本馬について「馬名の通りというか、馬格があって見映えする馬」と松永幹夫調教師。6月18日の坂路では先行していたとはいえ、先週の東京芝1800mで3着したシーズザスローンに半馬身遅れでまとめた。時計は4F52.9秒、2F24.6秒と速い数字をマークしている。「追い切りは十分に消化できましたし、態勢は整っています」と師。鞍上は酒井学騎手が予定されている。

【6月29日(日) 小倉芝1200m】

◆ゼロヴィジビリティ(栗東・寺島良厩舎)

 おじに芝で2勝を挙げているブルーシンフォニー(父スクリーンヒーロー)がいて、母系にキャピタルSでOP勝ちなど芝で7勝を挙げたドーヴァー(父アドマイヤムーン)がいる血統。

 本馬について「1歳の頃から良かった馬」と寺島良調教師の評価は高かったが、6月19日のCW追い切りが秀逸。レースでも騎乗予定の坂井瑠星騎手が跨り、3歳未勝利を追走して4馬身ほど先着。6F80.7秒、3F35.7秒、1F11.0秒と全体時計が速い上、ラスト3Fが非常にしっかりしたラップを踏んでいる。追い切りを見届けた師も「まだこれから良くなってくる段階だと思いますが、それでこれだけ動ければ」と手応えを掴んでいる。

(取材・文:井内利彰)

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